研究概要 |
高濃度(1,000〜2,000ppm)NOx・SOx・微粒子同時処理可能システムを構築するため,次の4項目を評価した.(1)プラズマ発生装置としては電気集じんの可能なバリアタイプの同軸円筒リアクタを用い,Na_2SO_3とNaOH混合液をリアクタ上部より注入し,パルスコロナやストリーマ放電によるプラズマにより酸化されたNO_2をイオン風により効率よく気液接触還元反応させる,つまり,電気集じんによる微粒子捕集とNa_2SO_3によるNO_2の還元とNaOHによるSO_3の吸収中和を同時に行う方法をとり,滞留時間1.2秒でディーゼル排ガス微粒子を88%,NOxを75%,SOxを93%以上の除去を達成できた.(2)放電電極部に還元ガス/液体を注入し,リアクタ内部にラジカルを噴霧させ,プラズマ化学反応によりNOx・SOx・微粒子同時処理を行うリモートプラズマ法を用い処理ガス量を1/10とすることができた.(3)プラズマリアクタによる乾式微粒子捕集とNO酸化,その後ケミカルリアクタによる二段湿式NOx・SOx・微粒子同時除去システムの開発,(4)デイーゼル排ガス処理として,プラズマ酸化によるNO_2と捕集されたススとの低温・無触媒燃焼と,上記のプラズマ・ケミカルプロセスによるNO_2・SOx乾式同時除去.ここで,ススとNOx発生はトレードオフの関係にあるのでディーゼル車としてC(スス)/NO_2の最適比を迫求した.結果の一例として高濃度NOx処理結果を示すと,2000ppmのNOを窒素プラズマ処理を行うことで,NOを100%N_2へ還元することに成功した,また,排ガス中のO_2の量を抑制することによりNO最大処理濃度が決まってくることが判明した.
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