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2005 年度 研究成果報告書概要

アーバスキュラー菌根菌による土壌のリン濃度低減とリン肥料としての代替の可能性

研究課題

研究課題/領域番号 15310063
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 環境技術・環境材料
研究機関日本大学

研究代表者

磯部 勝孝  日本大学, 生物資源科学部, 助教授 (60203072)

研究分担者 石井 龍一  日本大学, 生物資源科学部, 教授 (00011958)
研究期間 (年度) 2003 – 2005
キーワードアーバスキュラー菌根菌 / リン / 環境保全型農業 / 胞子形成 / 胞子密度
研究概要

リン肥料を施用すると畑土壌の可給態リンや全リン濃度が高まるが,施用位置から1m以上離れるとリンの濃度は変化しないことが明らかになった.従って肥料として施用されたリンは畑から周辺の河川や土壌へ流失する量はほとんどなく,むしろ土壌に固定化される量がほとんどであると考えられる.この傾向は黒ボク土壌などの火山灰性土壌で著しいと考えられる.
アーバスキュラー菌根菌を接種するとリン肥料を施用しなくても,作物のリン欠乏を回避でき,生育を促進することができることが明らかになった.ただし,接種する菌が異なると作物の生育促進程度が異なる.具体的にはインゲンの場合,供試した菌のなかではGlomus mosseaeの生育促進効果が大きかった.このGlomus mosseaeをインゲンマメに供試した場合,胞子を5000個接種するとリン肥料を施用したときと同程度インゲンマメの生育が促進されることが明らかになった.このことは土壌中の胞子密度を高めればアーバスキュラー菌根菌はリン肥料の代替になる可能性があることを示唆し,同時に種々の作物において最も生育を促進する菌の種類を明らかにすることが必要であることを意味する.
土耕法でアーバスキュラー菌根菌の胞子を増殖させる場合,供試する土壌の種類によって増殖胞子数が大きく異なることが明らかになった.すなわち,土壌の種類では砂質土壌より赤玉土壌で増殖率が高く,同じ土壌でもより粒径が小さい土壌のほうが高い増殖率を示すことが明らかになった.また,土壌水分は増殖率に影響を与え,作物が順調に生育する範囲の土壌水分では土壌水分が高いほうが増殖率高くなることが明らかになった.これらのことから,土壌環境の違いによってアーバスキュラー菌根菌胞子の増殖率は著しく異なることが明確になった.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Distribution of Arbuscular Mycorrhizal Fungi in Upland Field Soil of Japan 1. Relationship between Spore Density and the Soil Environmental Factor2007

    • 著者名/発表者名
      K.Isobe, E.Aizawa, Y.Iguchi, R.Ishii
    • 雑誌名

      Plant Production Science 10・1(In press)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Distribution of Arbuscular Mycorrhizal Fungi in Upland Field Soil of Japan 1. Relationship between Spore Density and the Soil Environmental Factor.2007

    • 著者名/発表者名
      K.Isobe, E.Aizawa, Y.Iguchi, R.Ishii
    • 雑誌名

      Plant Production Science 10(1)(In press)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2007-12-13  

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