研究課題/領域番号 |
15310064
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境技術・環境材料
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研究機関 | 大阪産業大学 |
研究代表者 |
菅原 正孝 大阪産業大学, 人間環境学部, 教授 (60026119)
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研究分担者 |
尾崎 博明 大阪産業大学, 工学部, 教授 (40135520)
寺島 泰 大阪産業大学, 人間環境学部, 教授 (50019717)
濱崎 竜英 大阪産業大学, 人間環境学部, 講師 (50340617)
林 新太郎 大阪産業大学, 工学部, 助手 (60268274)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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キーワード | 底泥 / ダイオキシン類 / 難分解性有機物 / 多環芳香族化合物 / 汚染底泥浄化 / 凝集 / 精密ろ過 / 間接熱脱着 |
研究概要 |
大阪府下の河川を対象としたダイオキシン類の挙動について調べたとこと、底泥への移行は、各ダイオキシン類のオクタノール-水分配係数と相関すること、また、ダイオキシン類のような難分解性物質は20μm以下のような粒径の小さい底泥粒子により多く付着していることから、微細な粒子の処理が重要であることがわかった。ダイオキシン類を含む模擬底泥含有水を凝集処理したところ、ろ過水中に溶解または微細粒子に付着したダイオキシン類が存在した。精密ろ過によりほとんどのダイオキシン類が分離されたが濃縮水の処理が必要となった。 底泥間隙水や上記のような濃縮水中に存在する難分解性物質については、光触媒法やオゾン法をあわせた促進酸化法、さらに高濃度の場合には超(亜)臨界水酸化法により、ダイオキシン類擬似物質としての2,4-D(2,4-ジクロロフェノキン酢酸)の分解が可能であったことから、汚染水に対してはこのような化学的あるいは物理化学的手法が有効であると考えられた。一方、底泥のような固形分を含む場合については特に化学的方法には限界があることから、熱的手法として間接熱脱着法による16種の多環芳香族化合物の分解処理を試みた。その結果400℃で模擬底質から全PAHsがほぼ除去でき、微細な粒子ほどPAHsの分解が進むこと、一部はガス中へと移行することがわかった。模擬底泥中ダイオキシン類については500℃以上でほぼ土壌から除去され、極一部がガス中へ移行する結果となった。 本研究の総合的成果として、汚染底泥浄化においては底泥微細粒子の処理が重要であることを示し、その具体的処理方法を提示できたことが挙げられる。
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