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2003 年度 実績報告書

リサイクルのための不純物含有合金素形材化プロセス技術開発に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15310065
研究種目

基盤研究(B)

研究機関独立行政法人物質・材料研究機構

研究代表者

大沢 嘉昭  独立行政法人物質・材料研究機構, エコマテリアル研究センター, 主幹研究員 (90354141)

研究分担者 垣澤 英樹  独立行政法人物質・材料研究機構, エコマテリアル研究センター, 研究員 (30354137)
高森 晋  独立行政法人物質・材料研究機構, エコマテリアル研究センター, 研究員 (20354136)
皆川 和己  独立行政法人物質・材料研究機構, エコマテリアル研究センター, 主任研究員 (00354134)
キーワード鉄スクラップ / 不純物 / 銅 / アルミニウム / 急冷凝固粉末 / 固化成形 / 表面改質 / 超音波振動
研究概要

現在の社会基盤をなす施設・設備が近い将来大量に更新期を迎え、大量の鉄系およびアルミニウム系の金属材料が回生原料として出現しようとしている。そのためリサイクルの重要性が大きくなっている。回生原料中には分離不能、あるいは分離に大量のエネルギーが必要な不純物が存在することが多く、問題となっている。従来のリサイクル研究では、いかに不純物を取り除くかにあったが、本研究では発想を転換し、不純物を無害化さらには特性改善因子として積極的に利用できるプロセスの開発を目指す。本研究では鉄スクラップ中への銅やアルミニウムが多く混入した材料およびアルミニウムスクラップに鉄が混入した材料のリサイクル技術の開発を目指した。
銅含有鉄スクラップ利用では、銅を0.5-15%含有した鉄を水アトマイズし、銅がナノオーダーで微細に分散した急速凝固粉末を得た。得られた粉末を銅の液相が生じない973-1273Kで圧延強加工により固化成形した。いずれの温度、銅濃度でも空孔率1%以下の緻密な固化成形体が得られた。この強化機構は組織の微細化と銅が入ることによる析出効果および再結晶によって形成された非常に微細な結晶組織を持つことで強化されることが明らかになった。
アルミニウム含有鉄スクラップ利用では、鋳鉄中にアルミニウムを添加することで、耐摩耗性、対高温酸化性や制振性の向上を明らかにした。またこの鋳鉄を1073Kから1273Kの大気中で保持することで表面部の黒鉛がアルミナに置換することを見いだした。アルミニウム量が増すと炭化物が増え耐摩耗性は向上するが、脆くなる。この表面のアルミナ化の改質は低いアルミニウム量でも耐摩耗性に優れた材料の創製ができる。1073Kではおおむね直線的にアルミナ層が生成するが、1273Kにおいてはある時間をすぎるとほとんど厚くならないことがわかった。
アルミニウムスクラップに鉄が混入した材料では、鉄の化合物が粗大針状に晶出する。これに超音波振動を付加することにより、微細粒状化できることが明らかになった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Osawa, Takamori, Minagawa, Kakisawa, Halada: "Ecomaterial processing for recycling of iron scrap involving impurities."Materials Science Forum. 432. 3347-3352 (2003)

  • [文献書誌] Kakisawa, Minagawa, Takamori, Osawa, Halada: "Utilization of powder microstructure to strengthening of Fe-Cu alloy from rapidly solidified powder."JSME INTERNATIONAL JOURNAL SERIES A-SOLID MECHANICS AND MATERIAL ENGINEERING. 46. 255-259 (2003)

  • [文献書誌] Minagawa, Kakisawa, Osawa, Takamori, Halada: "Hybrid Atomization Proces Applied to Fine Lead-Free Solder Powder Production."MATERIALS TRANSACTIONS. 44. 1316-1319 (2003)

  • [文献書誌] Takamori, Osawa, Minagawa, Kakisawa, Halada: "Aluminum alloyed cast iron as an ecomaterial."Materials Science Forum. 432. 3305-3310 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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