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2004 年度 実績報告書

シリコン-炭素共有結合を起点とする3次元分子組織体の構築

研究課題

研究課題/領域番号 15310096
研究機関分子科学研究所

研究代表者

夛田 博一  分子科学研究所, 分子スケールナノサイエンスセンター, 助教授 (40216974)

研究分担者 山田 亮  分子科学研究所, 分子スケールナノサイエンスセンター, 助手 (20343741)
田中 彰治  分子科学研究所, 分子スケールナノサイエンスセンター, 助手 (20192635)
キーワードシリコン / 分子エレクトロニクス / 界面 / キャリア注入 / 分子組織体 / 配向 / 熱安定性 / 耐薬品性
研究概要

ここ数年、分子スケールの電子素子の開発に向けた研究に興味が持たれ、電極-分子-電極システムの構築とその電気特性の測定が盛んに行われている。電極と分子の接合様式が電気特性に与える影響は極めて大きく、安定な接合界面の形成の重要性が認識されている。有機分子を組織化し、その電気特性を計測する「素材」として、金基板上でのチオール分子の自己組織化膜(SAM)が最も精力的に研究されてきた。金と硫黄原子の親和性のよさを利用したものであり、分子スケールエレクトロニクス素子の構成要素を設計する上での重要な指針となっている。しかしながら、このいわゆる金-チオール系は,界面の結合様式が不確かであり,また分子を特定の場所に選択的に固定することが難しいなどの問題がある。金-チオール系の電気的特性に関して、再現性のある実験結果を得るためには、安定な界面の構築が不可欠であることが指摘されている。安定な界面の構築法のひとつとして、半導体と分子を共有結合で結ぶ方法が考えられる。特に炭素と同じIV族のシリコンやゲルマニウム結晶表面と炭素の結合生成は表面科学やナノサイエンスの観点だけでなく、新しい有機化学の展開としても興味がもたれている。
本研究では、水素終端シリコン(111)面を基板とし、末端に2重結合を有する分子をウェットプロセスで反応させ、その配向や熱的安定性を、内部多重反射赤外分光法により明らかにした。まず、分子は、全トランス型の梱フォーメーションを基本とし、約400℃程度までは、その構造を維持することがわかった。また、フッ化アンモニウムをはじめとする薬品に浸しても、劣化を見ないことが明らかとなった。現在、シリコン上の分子組織体に対して、走査プローブ顕微鏡を用いた電気特性の計測を行っている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Characterization of Molecular Assemblies on Silicon Surfaces by Attenuated Total Reflectance Infrared Spectroscopy2005

    • 著者名/発表者名
      Masato Ara, Ryo Yamada, Hirokazu Tada
    • 雑誌名

      Thin Solid Films (In press)

  • [雑誌論文] Temperature Dependence of the Structure of Alkyl Monolayers on Si(111) Surface via Si-C Bond by ATR FT-IR Spectroscopy2004

    • 著者名/発表者名
      Ryo Yamada, Masato Ara, Hirokazu Tada
    • 雑誌名

      Chemistry Letters 33

      ページ: 492-493

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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