研究概要 |
当年度は,高分子微粒子の原料であるモノマーを分散相側に供給して微小液滴化を行う。今年度は、ドライエッチングによる溝加工を実施して、より径の小さい(10〜40μm)単分散微小高分子粒子を生成することを目的として研究を進めた.また、得られた微小液滴を重合させて高分子微粒子を生成することを目指した。その結果、下記の成果が得られた. 1.ガラスマイクロチャンネルの加工 ドライエッチングにより、幅50μm、深さの50μm溝加工を実施し、長方形断面をもつ交差形状を得た。その結果、送液はシリンジポンプの性能範囲内で実施することが出来、また、微小な液滴生成を実現した。さらに、微小なチャネルでは流動抵抗が大きくなるため、交差部だけを微細化する必要がある。このため、交差部だけフェムト秒レーザーにて加工したマイクロチャンネルを作成した。 2.量産化のための分散相側供給口の増加 微小液滴生成の量産化を図るためには、供給口を増やす必要がある。そこで、分散相側材料を多数の穴から供給して、連続相の剪断力で生成するデバイスを新たに製作した。従来は、単純なT字形状のマイクロチャンネルで液滴を生成していたが、分散相側供給口を増やすため、十字型交差形状による液滴生成を実施した。その結果、T字型に劣らない単分散性の液滴を生成することが出来た。また、連続相側、分散相側ともに1つのシリンジポンプから送液して、フォルダー内で多数に分岐させて、複数の交差部を持つマイクロチャンネルにも応用したが、単分散性の高い液滴を生成することが出来た。また、分岐構造によりサテライト液滴の分離を行うことが出来た.
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