研究分担者 |
岩倉 宗弘 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助手 (80325547)
林 健司 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (50202263)
黒木 幸令 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (40234596)
池崎 秀和 株式会社インテリジェントセンサーテクノロジー, 専務取締役
服部 励治 東京大学, 大規模集積システム設計教育研究センター, 助教授 (60221503)
|
研究概要 |
食の多様性,高品質化,大量生産に伴い,その味,香り,品質,安全性の客観的評価手法の早急な確立が強く望まている.本研究はこのような状況を踏まえ,世界ではじめて味と匂い(香り)の計測を可能とするマイクロ化味覚・嗅覚融合センサの開発を目指すものである.当研究グループではこれまでにマルチチャンネル膜電位計測型味覚センサや界面電位制御型匂いセンサの開発をしており,味や匂いの客観的計測を実現してきた.以上の背景に立ち,本研究では,半導体微細加工技術を用いてサンプル量がマイクロリットルオーダーで測定可能な味覚・嗅覚融合センサを開発する.併せて清酒等の官能評価値をデータベース化し,センサ出力との対応から品質評価を行なう.ここで得られた知見・ノウハウは他の食品へも応用可能であり十分な普遍性を有する. 具体的には下記の成果が得られた. (1)システムの小型化 味覚センサシステムをFlow Injection Analysis法に基づいてシステムの小型化を行なった.これに伴い,サンプル量も従来の1/20に減少させることができた. (2)受容膜表面構造の解析 走査型プローブ顕微鏡をもちいて受容膜の表面構造を調べた.その結果,味の相互作用(苦味抑制剤の効果他)を視覚的に確認することができた. (3)味・匂い(香り)センサによる食品の測定 試作電極を用いて,茶・清酒等の測定を行い,官能検査と合わせて味と匂いおよび風味に関する評価データを得た.
|