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2003 年度 実績報告書

C型肝炎やINFαの作用発現に関与する遺伝子ネットワークの解析

研究課題

研究課題/領域番号 15310137
研究機関筑波大学

研究代表者

内田 和彦  筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (90211078)

キーワードIFNα / マイクロアレイ / 遺伝子ネットワーク
研究概要

[背景]
肝細胞癌の多くは一般的に化学療法が奏功しないことが多い。文献的には奏功率は低いものの、インターフェロン(IFN)を始めとするいくつかの薬剤により肝細胞癌の縮小効果が認められるという報告がある。またウイルス肝炎に対しIFN治療を行うことにより肝炎ウイルスの排除がなされなくとも、その後の肝細胞癌の発生を抑えることが報告されている。この様にIFNには肝細胞癌の増殖を抑制する効果があると考えられているがその詳しいメカニズムはわかっていない。そこで肝癌細胞株を用いインターフェロンアルファ(IFNα)の肝細胞癌増殖抑制の検討を行った。
[方法]
HepG2、Hep3B、PLC/PRF/5、HuH7の4種類の肝細胞癌細胞株を用い、IFNαにおける細胞増殖抑制効果をWST-1による細胞増殖曲線、BrdUを用いたDNA合成などを測定し、IFNαの濃度による細胞増殖抑制効果の検討した。次にIFN受容体をWestern blottingによって定量を行った後、肝細胞癌株におけるIFNαの増殖抑制効果の差異の検討を同様の方法で行った。。propidium iodineを用いたフローサイトメトリーを用いIFNαの細胞周期に対する影響の解析をした。またシグナル伝達の下流で変動する遺伝子を同定するためIFNα投与における遺伝子発現の経時的変化をマイクロアレイを用い検討を行った。
[結果]
IFNαにより最も細胞増殖およびDNA合成が抑制され、さらにIFN受容体の発現を最も認めるPLC/PR F/5を用いIFNαの肝癌細胞増殖抑制効果のメカニズムの検討を行い以下の結果を得た。マイクロアレイで解析をした54675遺伝子のうち、6ポイントすべてで発現している15250遺伝子を抽出、さらにExpressed Sequence Tags(EST)を除いた6250遺伝子を詳細に検討した。このうちインターフェロン投与前に比べ6ポイントのいずれかで2倍以上もしくは1/2以下の変化を認めた1117遺伝子をインターフェロンにより影響を受ける遺伝子群と同定した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Yukiko Yano, Naoya Uematsu, Tohru Yashiro, Hisato Hara, Ei Ueno, Masanao Miwa, Gozoh sujimoto, Yuji Aiyoshi, Kazuhiko Uchida: "Gene Expression Profiling Identifies Platelet-Derived Growth Factor as a Diagnostic Molecular Marker for Papillary Thyroid Carcinoma"Clinical Cancer Research. 10. 2035-2043 (2004)

  • [文献書誌] Naoya Uematsu, Yukihiro Maki, Masahiro Okamoto, Kazuhiko Uchida: "Analysis of genetic networks using time-course data of gene expression profiling"Cytometry Research. 13. 1-7 (2003)

  • [文献書誌] Uchida, K: "Gene amplification and cancer"Nature Encyclopedia of Human Genome. 2. 593-598 (2003)

  • [文献書誌] Liengswangwong U, Nitta T, Kashiwagi H, Kikukawa H, Kawamoto T, Todoroki T, Uchida K, Khuhaprema T, Karalak A, Srivatanakul P, Miwa M: "nfrequent microsatellite instability in liver fluke infection-associated intrahepatic cholangiocarcinomas from Thailand Int"J Cancer. 107. 375-380 (2003)

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公開日: 2005-04-18   更新日: 2016-04-21  

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