研究課題/領域番号 |
15310156
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物分子科学
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
長田 裕之 独立行政法人理化学研究所, 長田抗生物質研究室, 主任研究員 (80160836)
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研究分担者 |
渡邉 信元 独立行政法人理化学研究所, 長田抗生物質研究室, 先任研究員 (90221689)
植木 雅志 独立行政法人理化学研究所, 長田抗生物質研究室, 研究員 (90312264)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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キーワード | Weel / ユビキチン / 細胞周期 / Cdc2 / エポキシキノール |
研究概要 |
生物の機能を解明するためには、ゲノム科学研究と構造生物学研究に代表されるような生物を構造の面から解析する方法と、生化学的手法(阻害剤)を用いて機能発現に必要な蛋白質を同定解析する方法が存在する。本課題研究では、有機化学的手法で生命現象を解き明かすために、細胞内情報伝達系の新しい調節物質(バイオプローブ)を創製すること、さらに化学生物学的手法によりその細胞内標的分子(ターゲット)を明らかにすることを目的として研究を行った。 得られた主な成果を以下にまとめた。 1.細胞内分子標的の同定・プロテオーム解析 (1)細胞内情報伝達阻害剤と標的蛋白質の相互作用を明らかにするために、標的蛋白質を精製して、低分子化合物との相互作用を解析する低分子マイクロアレー法を開発した。 (2)Phoslactomycinと標的蛋白質(セリンスレオニンホスファターゼ2A ; PP2A)の結合部位(アミノ酸残基)を決定した。 (3)ミトコンドリアに局在する熱ショック蛋白質Hsp60とその阻害剤epolactaeneとの相互作用を分子レベルで明らかにした。 2.細胞内情報伝達阻害剤の探索 (1)放線菌におけるPhoslactomycinの生合成経路を明らかにし、目的とする誘導体を創出する技術を確立した。 (2)血管内皮細胞をモデル系として増殖因子(VEGF)阻害剤を探索して、新規化合物RK-805やepoxytwinolなどを見出した。 3.標的分子の分子遺伝学的解析 (1)細胞周期の調節酵素WeelAが、細胞周期依存的に特定のアミノ酸残基のリン酸化を受け、それを認識するユビキチンリガーゼ(SCF6-TrCP複合体)によってユビキチン化された後、プロテアソーム依存分解されることを明らかにした。
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