研究分担者 |
縄田 栄治 京都大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (30144348)
竹田 晋也 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究科, 助教授 (90212026)
永田 好克 大阪市立大学, 大学院・創造都市研究科, 助教授 (70208023)
柳沢 雅之 京都大学, 東南アジア研究所, 助教授 (80314269)
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研究概要 |
本研究計画は、東南アジア大陸部の農山村地域を対象として、生業や環境を包括的に取り扱う国境を越えた統合型データベースを構築して、生態資源のポテンシャリティ、農林漁業や自然産物採取などの生態資源利用の展開過程、生態資源と生活様式や生業構造との関係を明らかにした上で、生態資源管理とその経済的・制度的・文化的背景の関連性を地域間比較の視点から解明しようとするものである。 そのためにまず、統合型データベースを設計し、生業・環境データベースを構築した。これは、ベトナムに関しては統計書92冊を出所とする表形式データ158レコード、画像形式データ9,814レコード、カンボジアに関しては統計書20冊を出所とする表形式データ308レコード、ラオスに関しては統計書22冊を出所とする表形式データ2,874レコード、タイに関しては統計書15冊を出所とする表形式データ73レコード、ミャンマーに関しては統計書13冊を出所とする表形式データ471レコード、画像形式データ1,505レコード、ミャンマーに関しては統計書13冊に出所とする表形式データ471レコード、5カ国合計で統計書163冊を出所とする表形式データ3,884レコード、画像形式データ11,319レコードからなる。 これらのデータを利用して、タイにおける農業生産力分析、ベトナムやミャンマーにおける土地利用動態、タイにおける集落分布動態の分析などを進めた。また、土地利用変容と政治経済システムの変遷や人口動態と農業生産力に関して国境を跨ぐ地図の作成、その分析による地域間比較、国間比較を進めた。 その結果、第二次世界大戦後の東南アジア大陸部における土地利用や農業生産力などの生活・生業基盤の変容は、人口増加を共通の要因としつつも、道路などの社会基盤整備の進捗状況と統治体制や市場経済システムなどの個別の国の政治経済状況を反映したものであることが明らかになった。
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