研究課題/領域番号 |
15310167
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小杉 泰 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (50170254)
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研究分担者 |
新妻 仁一 亜細亜大学, 国際関係学部, 教授 (90218082)
長沢 栄治 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (00272493)
中江 加津彦 関西外国語大学, 外国語学部, 専任講師 (00330217)
森 伸生 拓殖大学, 海外事情研究所, 教授 (20349202)
保坂 修司 早稲田大学, イスラム科学研究所, 客員助教授
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キーワード | アラビア語 / 地域言語教育 / アラビア語定期刊行物データベース / アラビア語専門用語集 / 言語データのデジタル化 / リソース開発 |
研究概要 |
第一年度として次の5点にわたって研究活動をおこなった。 (1)日本におけるアラビア語教育の現状と問題点の検討:現在、日本の大学および大学院レベルで行なわれているアラビア語教育について、実際的な教育の方法や教材の実情を含めて報告・討議する研究会を開催した。また、諸外国でのアラビア語教育との比較などについては、次年度に継続的に検討する。 (2)「地域言語」としてのアラビア語の教育戦略:アラビア語を「地域言語」として捉え、フスハー(正則語)の古典的文語や現代的メディア言語(プリントメディアおよびインターネット)から地方的口語に至るまで、その位置付け、分布や差異などを検討した。その上で今後取られるべきアラビア教育のための戦略とリソース開発について討議を深めた。 以上の2点については来年度報告書を刊行する予定である (3)アラビア語定期刊行物(雑誌)の調査:現在流通しているアラビア語定期刊行物(雑誌)について、高度な学術的専門誌からマスメディアの大衆的週刊誌に至るまで、285タイトルについてサンプルを収集した。そしてその中から語彙データを収集する素材として用いるべきサンプルを決定した。また収集したサンプルについては雑誌の属性や内容に関してデータベースを作成し、CD-ROMの形で刊行した。 (4)リソース開発:上記(1)(2)の考察と戦略策定に基づき、あるべきリソース開発について具体的方策を定め、活動を行なった。必要とされるアラビア語の資料については辞書や教科書等をエジプトその他のアラブ諸国から収集した。またアラビア語教科書づくりの基本となるコーパス作成の必要性について合意し、その準備作業に入った。また専門用語集の作成についても準備を開始した。 (5)テキスト選集の編集:アラビア語で書かれた古今の政治思想から代表的なテキストを選定し、イスラーム政治思想テキスト集を編集した。これは、教科書づくり、教材開発などに役立たせる基礎的リソースである。これについては次年度に刊行を予定している。
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