研究課題/領域番号 |
15310175
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
原科 孝雄 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (00090035)
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研究分担者 |
池田 斉 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (00107616)
井上 義治 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (30213185)
高松 亜子 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (20206874)
加澤 鉄士 埼玉医科大学, 医学部, 助教授 (20204373)
深津 亮 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (10113614)
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キーワード | ジェンダー / 医療 生命科学 / 外科学 / セキュアネットワーク / データベース / マルチメディア情報処理 |
研究概要 |
1)「診断と治療のガイドライン(初版ガイドライン)」に従って手術を行った症例の治療効果を評価する。 [対象]平成10年10月より平成14年6月までに手術療法を受けた性同一性障害者数は10名(FTM9、MTF1、計21手術)。 [結果]「治療の達成度」目的とする形態を得るための手術回数は1回が4名、2回2名、3回3名、4回1名。術後精神的満足度が向上した。「効果」ホルモン投与量が減少した。「副作用」1名は合併する悪性腫瘍により死亡。1名で皮弁の部分壊死を認めた。目立つ手術癌痕を訴えるものが存在する。「社会適応度」全例で希望する性別での職業に従事し生活が安定しているが、戸籍の性別変更が認められた例は無い。 2)「ガイドライン第2版」に基づいて診断と治療を開始する。 [症例数]平成14年7月より平成16年3月20日現在までに、ジェンダークリニック委員会において第2段階の治療(ホルモン療法と乳房切除術)への移行が検討されたFTMの症例数はのべ125例、うち65例に対して両側乳房切除術を行った。 3)ガイドライン第2版に基づいた治療を有効かつ迅速に行うことができるように、業務フローを再構築した。第2段階への移行の症例検討は、2名以上の精神科医医師の意見書をもとにジェンダークリニック委員会での承認により可能とした。 4)電子ネットワークを用いた医療チームのメンバー間の情報共有強化のため、サーバー設備を購入し整備を行なった。構築したフローに沿ったシステム機能を定義し、用いる診療記録、意見書、申請書類の整備を奨めた。使用する管理データ200項目を定義した。データの詳細分析とデータベース設計は現在進行中である。個々の症例の情報機密性の保持に関しては研究計画の脆弱部が問題点として明らかとなり、当初は院内接続システムとするよう計画を変更した。
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