研究課題/領域番号 |
15320003
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
鷲田 清一 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (50121900)
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研究分担者 |
紀平 知樹 大阪大学, 文学研究科, 助手 (70346154)
本間 直樹 大阪大学, 文学研究科, 講師 (90303990)
中岡 成文 大阪大学, 文学研究科, 教授 (00137358)
森岡 正博 大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (80192780)
霜田 求 大阪大学, 文学研究科, 助教授 (90243138)
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キーワード | 疑似法的倫理 / 遺伝子工学 / リベラル新優生学 / 倫理委員会 / ネゴシエーション / ソクラティック・ダイアローグ |
研究概要 |
1.本研究で「擬似法的倫理」と呼ぶものの問題性を明らかにするために、日本(金森修氏)、ドイツ(Dietmar Mieth氏)、ルーマニア(Michaela Serbulea氏)の生命倫理研究者を招いて講演会を開き、それぞれリベラル新優生学、ヨーロッパ連合(EU)の生命倫理政策、および遺伝子工学政策に関する環状への批判的コメントを聞き、意見交換を行った。 2.生命倫理委員会については、欧米およびアジアの現状について文献調査を行うのと平行して、オーストリアの生命倫理政策に詳しく、同国生命倫理委員会メンバーへの詳細な聞き取り調査とその結果の批判的解析を行っているErich Griessler氏と意見交換を行った。その際、本研究代表者・鷲田が属している総合科学技術会議・生命倫理専門調査会の中間報告を当方より解説し、日墺の比較検討を行った。また、「緩和ケア」という具体的な医療的イシューに即した倫理委員会での議論を想定し(模擬倫理委員会)、倫理委員会改善の方途を探った。さらに、模擬倫理委員会を来年度の「日本ホスピス・在宅ケア研究会」(NGO)福島大会で実践し、それを分析するために、テーマ・役割分担などを策定した(実施決定)。 3.異なる利害を持つ当事者間の交渉(ネゴーシエーション)については、上記2の倫理委員会のコミュニケーション様式がその要素を多分に含んでいるが、それ以外にソクラティク・ダイアローグ(SD)という対話方法論を公共的イシューについての倫理的対話に適用することを検討し、大阪を中心にいくつかの実践を試みた。
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