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2004 年度 実績報告書

擬似法的な倫理からプロセスの倫理へ-「生命倫理」の臨床哲学的変換の試み

研究課題

研究課題/領域番号 15320003
研究機関大阪大学

研究代表者

紀平 知樹  大阪大学, 大学院・文学研究科, 講師 (70346154)

研究分担者 中岡 成文  大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (00137358)
本間 直樹  大阪大学, 大学院・文学研究科, 講師 (90303990)
霜田 求  大阪大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (90243138)
松葉 祥一  神戸市看護大学, 看護学部, 教授 (00295768)
森岡 正博  大阪府立大学, 総合科学部, 教授 (80192780)
キーワード臓器移植 / 子どものための哲学 / 模擬倫理委員会 / ソクラティク・ダイアローグ / プロセス / 緩和ケア
研究概要

本年度は以下の三点を中心に研究を行った。
1 プロセス倫理の可能性についての検討と実践
2 生命倫理委員会に関する調査と模擬倫理委員会の開催
3 臓器移植に関する異文化間研究
1.本研究では現在の擬似法的な倫理に対するオルタナティブとして、プロセスの倫理の可能性を追求しいているが、このプロセスの倫理がいかにして可能かということの検討を行った。プロセスの倫理では、なにかの原則を事例に当てはめるのではなく、当事者同士が対話にとよって一つの結論を導き出すべきものであり、この見地からアメリカ初めてとして欧米で試みが始まっている子どものための哲学の検討を行い、小学校などで、子供たち同士の対話の中から一つの作品を作り上げていくというワークショップを開催した。
2.生命倫理委員会に関しては、昨年度から引き続き欧米やアジアでの現状についての文献調査を行っている。また「日本在宅ケア・ホスピス研究会」の福島大会において、「緩和ケア」という医療問題の具体的な問題を想定しつつ、模擬倫理委員会の実践を行った。またそれと同時に「哲学茶屋」を開催し、哲学カフェの実践も行た。
3.原則を事例に適用するのではなく、プロセスに重点を置く倫理は必然的にそれぞれの当事者のもつ諸事情(例えば職業上の地位や文化的な背景など)と密接に結びつくものである。そこで、文化の違いによってある問題がどのように異なってくるかということを検討するために、現在東京大学でCOE研究員として日本で研究を行っている、インディアナ大学のAnn Mongoven氏を招いて、Organ Transplantation, Sacrince, and other related ethical Issuesという研究会を開催した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 「共通性なき共同体」は可能か2004

    • 著者名/発表者名
      松葉祥一
    • 雑誌名

      現代思想 32巻15号

      ページ: 162-169

  • [雑誌論文] メルロ=ポンティ『知覚の現象学』2004

    • 著者名/発表者名
      松葉祥一
    • 雑誌名

      現代思想 32巻11号

      ページ: 158-162

  • [雑誌論文] 対話を演ずる-「子どものための哲学」二つの実践から2004

    • 著者名/発表者名
      本間直樹
    • 雑誌名

      臨床哲学 6号

      ページ: 41-54

  • [雑誌論文] 講義の七日間 生命に肉薄する言葉2004

    • 著者名/発表者名
      中岡成文
    • 雑誌名

      応用倫理学講義 生命 1巻

      ページ: 1-63

  • [図書] 感じない男2005

    • 著者名/発表者名
      森岡正博
    • 総ページ数
      181
    • 出版者
      筑摩書房

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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