研究課題/領域番号 |
15320005
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研究機関 | 明治学院大学 |
研究代表者 |
寺田 俊郎 明治学院大学, 法学部, 助教授 (00339574)
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研究分担者 |
舟場 保之 大阪大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (20379217)
大橋 容一郎 上智大学, 文学部, 教授 (10223926)
小野原 雅夫 福島大学, 教育学部, 助教授 (70261716)
加藤 泰史 南山大学, 外国語学部, 教授 (90183780)
御子柴 善之 早稲田大学, 文学部, 助教授 (20339625)
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キーワード | グローバリゼーション / グロー / 倫理 / エシックス / 世界市民 / コスモポリタニズム / 国民国家 / 公共圏 / 公共性 / 9.11 / カント / 永遠平和論 |
研究概要 |
1.2005年7月の「グローバル・エシックス研究会」では「国家論の再読」をテーマとし、ホッブズおよびヘーゲルの国家論を再検討しつつ、グローバル化する世界における国民国家の枠組みの意義と限界および国民国家の枠組みを乗り越える論理について考察した。 2.2005年9月の「グローバル・エシックス研究会」では「ジェンダーの視点から『歴史』を問う」をテーマとし、歴史を見る視点のとり方をめぐる倫理的問題を検討した。ジェンダーの視点の重要性とともに、物語としての歴史という視点をめぐる諸問題が明らかになった。 3.2005年12月の「グローバル・エシックス研究会」では「環境問題とグローバル・エシックス」をテーマとし、「環境正義」および「都市生活者の倫理」の観点から環境間題を考察した。グローバルな間題としての環境間題を、南北格差や都市とそれ以外の地域の格差など、正義の視点から考えることの重要性が明らかになった。 4.2005年3月の「グローバル・エシックス研究会」では「経済とグローバル・エシックス」をテーマとし、アマルティア・センの「経済と倫理」をめぐる考え方を検討するとともに、投機的投資に課税して経済格差を是正しようという「トービン税」の構想とそれを通して望見されるグローバルな正義に適った経済システムを考察した。 5.2005年7月、9月、12月、2006年3月にカントの『永遠平和のために』を再読する研究会を開き、テキストの精確な読解を行い、それを現代の状況とつき合わせつつ、また、カント的な世界市民主義(コスモポリタニズム)をめぐる最近の活発な議論をも参照しつつ、世界市民主義的なグローバル・エシックスの可能性を考察した。 6.2005年9月に、2003年度、2004年度の研究成果、および本研究開始に至るまでの準備期間の研究成果をまとめた中間報告書を刊行した。
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