研究課題/領域番号 |
15320005
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 大阪大学 (2006) 明治学院大学 (2003-2005) |
研究代表者 |
舟場 保之 大阪大学, 文学研究科, 助教授 (20379217)
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研究分担者 |
小野原 雅夫 福島大学, 人間発達文化学類, 助教授 (70261716)
加藤 泰史 南山大学, 外国語学部, 教授 (90183780)
大越 愛子 近畿大学, 文芸学部, 教授 (60213831)
松井 佳子 神田外語大学, 外国語学部, 教授 (60255180)
牧野 英二 法政大学, 文学部, 教授 (70165679)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2006
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キーワード | グローバル・エシックス / 公共空間 / カント永遠平和論 / 哲学的思考 / コミュニケーション |
研究概要 |
2001年9月11日のいわゆるテロ事件が印象づけた国際社会の諸問題に、カント哲学やヘーゲル哲学のみならず、法哲学やジェンダー論、宗教学、教育学、環境論といった最も広い意味における哲学の立場から応答することを試みた「<9.11>を多角的に考える哲学フォーラム」における議論を発展・継承させ、その後いっそう緊張を強めた状況の中でグローバル・コミュニティが必要とする倫理、すなわちグローバル・エシックスを構築するうえで基盤となる理論的な研究を行った。 研究に際して、テロリズムと暴力、正義と法、戦争と平和、人権とジェンダー、地球環境、多元主義と教育といった問題群をテーマ化し、一般に開かれた形で研究会を運営・開催しながら、公共空間における哲学的思考のあり方を模索すると同時に、公共空間そのものの創出を実現した。それは、カントが『啓蒙とは何か』のなかで主張したような、個々人がそれぞれの社会的な身分からは独立した「学者としての」「公共的な理性使用による異議申し立て」を行えるような公共圏そのものであり、言葉の力のみを頼りとする参加者たちが対等の立場で議論し合う空間であった。 ここにおいて、具体的には、哲学の伝統がこれまで積み重ねてきた議論(たとえば、カントの永遠平和論やバトラーのジェンダー論など)を思想的な資源として活用しつつ、これらに哲学的反省を加えながら、その他の学問分野の専門家や市民とのコミュニケーションのなかで対話的・反省的思考を重ねることによって、グローバル・エシックスを形成するためにクリアしておかなければならない諸問題の所在を明確なものとし、グローバル・エシックス構築のための理論的基盤を明らかにすることができた。
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