研究課題
基盤研究(B)
平成15年度は、重点を茅山派道教の教理形成過程に置き、各自の分担に従って以下のように研究を行なった。麥谷は全体の統括を行うとともに、茅山派道教の教理形成過程における中国固有の要素の抽出作業を進めた。また、茅山における宗教施設の変遷に関する研究の準備のため、中国および台湾において現地調査および各種資料の収集を行なった。都築(教団組織担当)は、天師道の治から後世の館、観へと変遷していく宗教施設の歴史と教団組織の実体解明を進めた。船山(仏教教理担当)は、戒律の問題を中心に、茅山派道教教理形成に与えた仏教教理の影響を分析した。山田(道教教理担当)は、宋以後における茅山道教教理と禅仏教および朱子学との関係を、神塚(道教教理担当)は、六朝隋唐時期における茅山派道教の教理形成過程における仏教教理との関係を主に分析した。古勝(学術思想担当)は、江南の知識人と茅山派道教との関係を学術史的観点から、武田(学術思想担当)は、茅山派道教における各種道術の意味および機能を科学史的観点からそれぞれ分析した。また、上記研究と並行して、人文科学研究所所蔵の近世宗教関係石刻資料の整理およびデータ・ベース作成に関与した。
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