研究課題/領域番号 |
15320029
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
阿部 泰郎 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (60193009)
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研究分担者 |
稲葉 伸道 名古屋大学, 文学研究科, 教授 (70135276)
山崎 誠 国文学研究資料館, 文学資源研究系, 教授 (70094696)
福島 金治 愛知学院大学, 文学部, 教授 (70319177)
川崎 剛志 就実大学, 人文科学部, 教授 (70281524)
近本 謙介 天理大学, 文学部, 助教授 (90278870)
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キーワード | 真福寺 / 勧修寺 / 東大寺東南院 / 聖教 / 真言密教 / 目録 / 文献保存修復 / 伊勢神道書 |
研究概要 |
真福寺大須文庫の体系を復原するために、文庫成立期の聖教を中心に選択的に行っている調査は今年度も継続して行われ、三回の調査で延べ12日間に第四十二合から五十合までを精査した。採訪した調査カードの入力(三十番台から四十番台)も継続中である。この調査において、その一部を成す東大寺東南院伝来聖教の中核と考えられる真言僧頼心と三論僧憲照の書写・伝領本を検索し、各僧の活動履歴を考証した。その成果は、真福寿善本叢刊に収める『文庫第二目録』および『類聚既験抄』の解題に報告される。また、調査の一環として第百十合を中心とする聖教断簡類の整理に着手し、栄西『改偏教主決』をはじめ重要文献を多数発見し、それらの保存・修復に関する計画を始動させた。更に、研究集会「御伽草子と奈良絵本-その文学史と文化史」を開催(12月)、また伊勢神道書の調査を行って、その成果を報告する為の研究集会(17年12月開催予定)を準備した。勧修寺大経蔵調査・研究については、調査団による今年度の三回の調査を、その成果としての調査カード入力費用の負担および『勧修寺論叢』第2号の版下作成費用を本科研費によって支出するなどして支援した。以上により真福寺と勧修寺の悉皆調査の基盤作りが着実に進行している。
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