研究課題/領域番号 |
15320030
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
佐藤 道生 慶應義塾大学, 文学部, 教授 (60215853)
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研究分担者 |
中川 博夫 鶴見大学, 文学部, 教授 (70211414)
堀川 貴司 国文学研究資料館, 研究情報部, 助教授 (20229230)
住吉 朋彦 慶應義塾大学, 附属研究所・斯道文庫, 助手 (80327668)
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キーワード | 漢籍 / 書誌 / ハーバード大学 / イェール大学 / プリンストン大学 / 議会図書館(The Library of Congress) / 韓国精神文化研究院 / ワトソン(Watson)図書館 |
研究概要 |
本研究は、日本漢籍の中で明治期以降に海外に持ち出され、現在も海外に所蔵されるものを網羅的に調査することを目的とする。調査に当たって、まず書誌情報の書式について研究組織内で討議し、次のように統一を図った。書誌情報は9項目((1)表紙・題簽・装訂等、(2)見返・封面等、(3)序・目録・凡例等、(4)本文巻頭題署・本文初行等、(5)版式、(6)尾題、(7)跋・附録等、(8)刊記・奥附等、(9)書入れ・〓印等)にわたって詳細に記録し、それを整理し、ウェッブ上の公開用として簡略なかたちのものを以下の要領で作成する。イ:所蔵者名、ロ:函架番号、ハ:書名等、二:員数等、ホ:撰者名、ヘ:刊写年、ト:旧蔵者等、チ:文献の種類(品位・収蔵年代・刊写地域・伝来受容の趣)、リ:四部分類、ヌ:整理者補注、ル:整理者名。この中でチの項目を設けた点に本研究の新機軸が存する。尚、書誌情報の書式及びその内容に関して、漢籍の総合的調査を別の視点から行なっている米国プリンストン大学Chinese Rare Books Project Editorial Directorのソーレン・エドグレン(Soren Edgren)氏と今年度中2度にわたって意見の交換を行なった。 今年度調査を行なった日本漢籍所蔵機関は米国ハーバード大学イェンチン図書館及び法律図書館、同国イェール大学バイネキ図書館及びスターリング図書館、同国議会図書館、同国プリンストン大学東アジア図書館、同国メトロポリタン美術館ワトソン図書館、韓国精神文化研究院などである。当初、日本漢籍の国外流出時期のピークを明治前期、流出先を中国及びヨーロッパと想定していたが、今年度の調査によって、戦後1950年代に米国が購入した量も膨大であることが判明した。今年度はまた、日本漢籍の価値とその調査研究の意義とを知らしめるために、2003年7月と9月に図書展覧会を慶應義塾大学に於いて開催した。
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