研究課題/領域番号 |
15320032
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 佛教大学 |
研究代表者 |
黒田 彰 佛教大学, 文学部, 教授 (80178136)
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研究分担者 |
三木 雅博 梅花女子大学, 文学部, 教授 (70165992)
東野 治之 奈良大学, 文学部, 教授 (80000496)
後藤 昭雄 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (80022284)
山崎 誠 国文学研究資料館, 教授 (70094696)
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キーワード | 古代幼学書 / 孝子伝 / 孝子伝図 / 太公家教 / 文学 / 美術史 / 国際情報交換 / アメリカ:イギリス:フランス:中国 |
研究概要 |
平成15年度においては、以下の三つのテーマに添った研究を実施した。 1、古代幼学書としての古孝子伝逸文の本文収集と整理。 2、「孝子伝図集成」に向けての孝子伝図の図像原版の収集と整理。 3、古代幼学書『太公家教』研究の立ち上げ。 1については、情報化時代の幕開けの反映として、近時陸続と刊行されつつある「四部叢刊」「文淵閣本四庫全書」「古今図書集成」など、全文検索機能を具えたCD-Rom版を用い、かつて公刊した「古孝子伝逸文一覧」(黒田彰『孝子伝の研究』<佛教大学鷹陵文化叢書5、思文閣出版、平成13年>I一所収)をさらに充実、完全化すべく、三百六十条に及ぶ新逸文を抽出、確認を終え、目下その整理と公表を準備している。 2については、将来、日・英・中三か国語併記の図版解説を付した「孝子伝図集成」の公刊を計画し、その土台となる「孝子伝図集成稿」(幼学の会編『孝子伝注解』<汲古書院、平成15年>所収)に基づいて、図像原版としての使用に堪える、鮮明な孝子伝図の収集を継続、例えば最近公開された和泉市久保惣記念美術館蔵北魏石床の右側板(郭巨図。三面)の図像などを、今年度新たに得ることが出来た(和泉市久保惣記念美術館の協力による)。 3については、幼学の会として、従来からの孝子伝研究に加え、平成十五年四月から古代幼学書の基礎的研究の一環として、新たに『太公家教』の研究を立ち上げ、研究テーマのさらなる拡充を図ることとしたものである。今年度は大学院生二名をアルバイトに当て、四十本を越える敦煌本『太公家教』の校勘資料その他を作成し、同時に寧楽美術館蔵『太公家教』の撮影も実施して、十六年三月時点で、『太公家教』の三分の二程の校勘、注解作業を進めている段階である。
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