研究課題/領域番号 |
15320032
|
研究機関 | 佛教大学 |
研究代表者 |
黒田 彰 佛教大学, 文学部, 教授 (80178136)
|
研究分担者 |
後藤 昭雄 大阪大学, 大学院・文学研究科, 教授 (80022284)
東野 治之 奈良大学, 文学部, 教授 (80000496)
三木 雅博 梅花女子大学, 文化表現学部, 教授 (70165992)
山崎 誠 国文学研究資料館, 教授 (70094696)
|
キーワード | 幼学書 / 孝子伝(図) / 武氏祠画象石 / 古孝子伝逸文 / M・ニラン / 継子いじめ譚 / 和林格爾後漢壁画墓 / 太公家教 |
研究概要 |
平成17年度は、研究課題における具体的テーマ、 1 孝子伝、孝子伝図の研究 2 太公家教の研究 について、以下のような、成果を得た。 1 孝子伝、孝子伝図の研究については、(1)平成16年度の逸文蒐集リスト(「改訂古孝子伝逸文一覧」<『京都語文』11>)に基づき、逸文原文を一覧とした資料集原稿を完成させた。(2)米国における、最新の後漢武氏祠画象石研究の一、Michael Nylan女史による"Addicted to Antiquity(nigu)"(Recarving China's Past, Princeton Unoversity Art Museum,2005所収)における最新の学説を検討・吟味し、私達の研究との関連を明らかとした。詳細は、黒田彰「武氏祠画象石の基礎的研究-Michael Nylan "Addicted to Antiquity"読後」(『京都語文』12)参照。また、その他、我が国における唯一の六朝時代孝子伝図たる、和泉市久保惣記念美術館蔵北魏石床の孝子伝図の図像分析(近刊予定)、日本古代文学と孝子伝との関係を追究した三木雅博の「<継子いじめ>の物語と中国文学-『うつほ』忠こそ・落窪・住吉の成立を考えるために-」(『国文学解釈と教材の研究』50・4)の成果もある。(3)進行中の孝子伝図集成作業の内、和林格爾後漢壁画墓の孝子伝図について、七月と十月に訪中、内蒙古文物考古研究所の協力の下、昨年度に引き続き、第二次の図像蒐集を終えた。 2 太公家教の研究について、(1)12月より輪読会三読目に入った。(2)本年度は従来全く未開拓となっている諸本系統の整理を、重点テーマとして取り組んだ。その成果は近く、黒田彰「音読する幼学-太公家教について」(『文学』平成18年3、4月号)、「太公家教攷」(『日本敦煌学論叢』第一巻)などとして公刊される。
|