研究課題/領域番号 |
15320038
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
藤野 一夫 神戸大学, 国際文化学部, 教授 (20219033)
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研究分担者 |
久万田 直子 (寺内 直子) 神戸大学, 国際文化学部, 教授 (10314452)
岩本 和子 神戸大学, 国際文化学部, 助教授 (60203410)
楯岡 求美 神戸大学, 国際文化学部, 助教授 (60324894)
小林 真理 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 助教授 (40257176)
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キーワード | 文化政策 / 劇場 / 舞台芸術 / アートマネジメント / 都市文化 / ドラマトゥルギー |
研究概要 |
今年度は、メンバーによる定期的な研究会の他に2回のシンポジウムを開催した。日本国際文化学会では「多文化共生と文化政策」と題する共通論題で、言語・伝統芸能など文化の伝承と多文化社会について考察を行った(2004.7.4.)。また「舞台芸術・芸能見本市2004大阪」で文化政策セミナー「舞台芸術における異文化の出会い」を企画し、日欧の芸術交流の可能性を探った(2004.7.29)。 (藤野)第2回世界劇場会議において「ドイツの公共劇場の成立史と現状」について報告と討議を行なった(2004.2.14)。神戸文化ホール、兵庫県立芸術文化センター等との連携協力を進め、コンサートや講演会の企画運営、事業運営システムへの助言等を行なった。 (寺内)2004年8月に、ベトナム国立民族学博物館との提携プロジェクト「少数民族無形文化財記録人材育成事業」に参加。無形文化財の保護、少数民族政策、学術記録作成のための人材育成について、日本、ベトナムの研究者と意見交換とワークショップの実施を行った。 (岩本)ベルギーにおける舞台芸術政策の歴史的背景を探るために、王立モネ劇場の役割に注目し、オペラの社会的位置づけや建物の変遷、独立時のオーベール作品や世紀末のワーグナー作品上演の意義・影響について考察した。神戸市立博物館でレクチャーコンサート「フランドルの光と陰を歌う」を企画。フランドルの歌を紹介し、その社会的背景、芸術傾向について解説した(2004.8.7)。 (楯岡)チェーホフに注目し、文化や歴史の違いを超えて普遍的な演劇作品として世界中で受容されている現状について、日・露・韓に注目し、比較・考察した。シンポジウム「チェーホフと現代」(2004.5.8.)及び「21世紀のチェーホフ」(2004.9.24.)をコーディネートし、司会・コメントを行った。また、ロシア文学会で「大祖国戦争と演劇における祖国防衛のテーマ-アレクサンドル・コルネイチュク作『前線』」と題し、ナショナリズムと文化政策の関わりを論じた(2004.10.2.)。 (小林)2004年8月にバルセロナで開催された「文化権と人間開発の国際会議」に参加し、その会議の目的が、マイノリティの文化権だけでなく、すべての人の文化権、とくに「文化的生活への参加の権利」の再定義にあった点について社会文化学会において報告した(2004.11.28)。
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