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2004 年度 実績報告書

アイルランド演劇の総合的研究とアイルランド演劇アーカイブズの構築

研究課題

研究課題/領域番号 15320040
研究機関早稲田大学

研究代表者

岡室 美奈子  早稲田大学, 文学学術院, 助教授 (10221847)

研究分担者 三神 弘子  早稲田大学, 国際教養学術院, 教授 (20181860)
八木 斉子  早稲田大学, 政治経済学術院, 助教授 (10339666)
キーワードアイルランド / 演劇 / 英米文学 / 演劇博物館 / ベケット / マクギネス / フリール / UCD
研究概要

本研究は、(1)アイルランド演劇の総合的研究、(2)アイルランド演劇に関するアーカイブズの構築とデータベース化、の2点からなる。それぞれの成果の要点を以下に記す。
(1)初年度に引き続き定例研究会を開催し、各自の分担研究について報告し討議を行なった。具体的には、岡室美奈子はサミュエル・ベケットの作品に見られるイェイツやジョイスからの影響の考察を、三神弘子は昨年度購入したティリング・アーカイヴの複写資料に含まれるフランク・マクギネスの草稿や上演資料の分析を、八木斉子はマクギネスおよびブライアン・フリールの作品における翻訳の検討を、それぞれに中心としつつ、広い視野からの研究を推進した。たとえば岡室と三神はアイルランドと日本の精神風土の類似性にも眼を向けて信仰の形式と演劇性との関連について比較研究を試み、アイルランド演劇に色濃く表われている生と死と再生の輪廻思想を独自の視点から考察している。また、岡室と三神はアイルランドに出張して海外共同研究者であるデクラン・カイバード氏(UCD)らと研究会をもち、最終年度に予定している成果出版に向けて執筆者の決定など綿密な打ち合わせを行なった。八木はイギリスに出張して最先端の演劇を視察し、アイルランドとの比較演劇的考察を行なった。
(2)イギリスのレディング大学にあるベケット・アーカイヴ所蔵のサミュエル・ベケット上演資料の電子化に協力し、その成果を収めたCD-Rを購入できたことは大きな収穫である。1953年の『ゴドーを待ちながら』初演という歴史的事件以来50年間の貴重な上演資料の保存に協力しえたことの意義は大きく、また、これまでイギリスでしか見ることのできなかった資料集成を早稲田大学演劇博物館に設置し閲覧に供したことは、昨年度のティリング・アーカイヴ資料設置に続き、アジアにおけるアイルランド演劇研究の発展に寄与するものであると確信している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] イェイツのヴィジョンとベケットのテレヴィジョン--図像的ダンスをめぐって2005

    • 著者名/発表者名
      岡室美奈子
    • 雑誌名

      サミュエル・ベケットのヴィジョンと運動(近藤耕人編)、未知谷(論文集)

      ページ: 242-270

  • [雑誌論文] Friel, McGuinness, and Translation(s)2005

    • 著者名/発表者名
      Naoko Yagi
    • 雑誌名

      『演劇研究センター紀要 早稲田大学21世紀COEプログラム<演劇の総合的研究と演劇学の確立>』早稲田大学演劇博物館 IV

      ページ: 9-14

  • [雑誌論文] Paratexts of Non-Dramatic Pinter : A Derridean Approach2005

    • 著者名/発表者名
      Naoko Yagi
    • 雑誌名

      『英文学』早稲田大学英文学会 89

      ページ: 129-140

  • [雑誌論文] Alchemical Dances in Beckett and Yeats2004

    • 著者名/発表者名
      Minako Okamuro
    • 雑誌名

      Samuel Beckett Today/Aujourd'hui.Amsterdam : Rodopi 14

      ページ: 87-103

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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