研究課題/領域番号 |
15320048
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
青木 三郎 筑波大学, 大学院人文社会科学研究科, 教授 (50184031)
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研究分担者 |
砂川 有里子 筑波大学, 大学院人文社会科学研究科, 教授 (40179289)
廣瀬 幸生 筑波大学, 大学院人文社会科学研究科, 教授 (00181214)
杉本 武 筑波大学, 大学院人文社会科学研究科, 助教授 (70196749)
森 芳樹 筑波大学, 大学院人文社会科学研究科, 助教授 (30306831)
矢澤 真人 筑波大学, 大学院人文社会科学研究科, 助教授 (30182314)
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キーワード | 対照言語学 / 対話 / 日本語構文 / 時間接続詞 / 日英語の比較構文 / 日本語の時間論理 |
研究概要 |
3年間の研究成果を公刊し、新たな発展を期するためのシンポジウムを開いた。研究成果の公刊は、『談話と文法の接点』(平成18年6月)、および最終年度研究成果報告書の二つである。『談話と文法』では、平成15年度9月22日に開催した「ワークショップ:談話と文法」を土台にして、話し手と聞き手の相互作用や談話展開といった言語運用レベルの観点から文法を捉え直す試みを行った。ワークショップでの議論とそれ以降の研究成果を踏まえたポリー・ザトラウスキー氏「談話から文法を考える」、渡辺文生氏「ストーリーを語る談話における『は』の使われ方について」、柴崎礼士郎氏「ジャンル別に見た談話と情報構造-Preferred Argument Structureをめぐって-」の論文に、筑波大学の教員と院生による8本の論文を加えて1冊にまとめたものである。日本語学習者の談話データと母語話者の談話データの比較やドイツ語と日本語の対照研究などの比較を通じて日本語の談話と文法の関わりが論じられた。身ぶりと他動の関係、人称代名詞の文法化、母語話者と非母語話者の接触場面における予測など、談話という観点から改めて文法を捉え直し、これまでの文法研究では記述しきれなかった問題を考察した。 最終年度研究成果報告書では、対照言語学的アプローチによる日本語・韓国語の語順研究、複合辞の日韓対照、形容詞等位接続詞に現れる日本語のテ形と韓国語の対応形の比較、取り立て詞「でも」をめぐる考察、日英語の比較構文の対照的研究、ドイツ語の前時性・後時性時間接続詞の多義性とモダリティの問題、古語の助動詞ケリの分析に基づく日本語の時間論理と言語現象の多様性の問題を扱った。 平成19年2月17日、18日にシンポジウム『対話する言語学』を開催し、研究代表者・分担者による日本語とフランス語、ドイツ語、韓国語、中国語との対照研究を行った。
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