研究課題
事象関連電位(ERP)実験でほ、128チャンネル脳波装置を用いて日本語の左方転位かき混ぜ文のデータ再解析、および日本語文処理における格助詞の役割に関する実験を行った。1.前年度に行った左方転位かき混ぜ文のデータ処理方法について再検討し、新たな処理方法を用いて再解析を行った。その結果、前回検出された4つの成分(言語性ワーキングメモリを反映する前頭部持続性陰性波(SAN)、構造の構築を反映するP600,意味と統語の統合を反映する前頭部陰性波(AN)、統語違反を反映する左前頭部陰性波LAN)すべてにおいて、再現性を確認した。この結果はJournal of Cognitive Neuroscienceに投稿し、現在出版に向けて修正中である。2.日本語文処理において重要な役割を果たすと思われる格助詞の役割について、読み実験、プライミング実験、脳波実験を行った。データに現在解析中である。3.ERPと同じ刺激文を用いた脳磁図(MEG)の研究は、前年案に実験を行った計測データを解析した。その結果、基本語順文に比べて転位文で、200-550msの潜時帯で左半球前頭中心部にて大きな活動が見られた。論文は査読を経て受理され、『生体医工学』に出版が決まっている。
すべて 2006 2005
すべて 雑誌論文 (6件)
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