研究課題
本研究の目的は、情報工学の成果を活用しつつ、談話研究と日本語教育の有機的な統合を行うための基礎的研究を行うとともに、その成果の一つとして、自然談話データ・コーパスの分析結果に基づく、会話習得のためのマルチメディア教材の試作を行うことである。<談話研究と日本語教育の有機的統合のための基礎的研究>の一環としては、日本語学習者の母語における談話レベルの言語行動の特徴の日本語運用への影響を分析するために、昨年度より進めてきていた韓国語、中国語、英語の談話データの収集・データ整備を継続し、さらなるデータ分析を行った。さらに、イタリア語、ポーランド語のデータの整備にも着手した。(「多言語、多目的別の談話コーパスの構築と分析」)また、膨大な時間と労力がかかる自然会話分析の効率化、精緻化を促進するために開発された「改訂版:基本的な文字化の原則」(BTSJ)に基づく韓国語版(BTSK)、中国語版(BTSC)、英語版(BTSE)の再検討・修正を行い、これら3言語の文字化の原則の改定作業を進めた。また、イタリア語版(BTSI)、ポーランド語版(BTSP)の作成にも着手し始めた。また、<談話研究と日本語教育の有機的統合>に生かすため、「Webを利用した外国語教育」に関する視察・調査・資料収集を行った。その上で、これまでに行ってきた自然会話の分析結果に基づいて、「自然会話のマルチメディア教材化」について検討し、日本語教育の現場(教室場面)、あるいは、Web上(独習場面)で活用できるような「マルチメディア教材(自然会話・動画)」の試作版を作成した。本研究では、これから益々必要性が増してくるであろうe-learning教材、中でも未だほとんど未開発である、加工されていない「自然会話」を、「談話レベルの言語行動」の習得を目的としてe-learning教材化していくための「原型的教材」を先駆けて試作した。
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日本語研究(東京都立大学国語学研究室) 24号(印刷中)
the proceedings of the Inaugural CLS International Conference CLaSIC 2004 N/A
ページ: 719-737
Linguistic Informatics III : The First International Conference on Linguistic Informatics-State of the Art and the Future- N/A
ページ: 263-278
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Linguistic Informatics : The first International Conference on Linguistic Informatics-State of the Art and the Future- N/A
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ページ: 323-341