研究課題/領域番号 |
15320070
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研究機関 | 聖徳大学 |
研究代表者 |
吉島 茂 聖徳大学, 人文学部, 教授 (50011309)
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研究分担者 |
福沢 周亮 聖徳大学, 人文学部, 教授 (30008700)
岡 秀夫 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90091389)
金森 強 愛媛大学, 外国語教育センター, 教授 (90204544)
佐野 正之 帝京大学, 文学部・教育学科, 教授 (20042765)
菅 英昭 聖徳大学, 人文学部, 助教授 (60234150)
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キーワード | 教育目標 / 統一framework / 行政側の指導 / communication / 小中一貫教育 / 言語能力 / 異文化コミュニケーション / Cross-curriculum |
研究概要 |
(1)外国語教育の目標は、狭義の言語能力を重視する韓国型と、言語面を重視しながらも異文化コミュニケーション能力の育成を狙うヨーロッパ型の二つの異なった立場が確認される。 (2)統一的目標設定、共通コア・カリキュラムの設定が全体に目立つ傾向である。韓国では大統領の強力な指導のもとに英語教育改革(統一教科書)が行われたのに対し、ヨーロッパではCouncil of Europe参加国が永い時間をかけてCommon European Framework for Reference of Languages : Learning, Teaching and Assesment(2001)による外国語教育の基盤を作り上げた。これは特定の言語を対象にしていないことが特徴的である。アメリカ外国語教育審議会(ACTFL)は、法的な拘束力がないながらも、外国語学習の目標を提示する指針Standards for Foreign Language Learning in the 21^<th> Centuryを作成した。 (3)行政側の強力な指導が特筆される。フィンランドの英語教育はそのために小中一貫した教育が可能なり、フランスでは、開始した小学校外国語教育のためにWEB(primlangue.edu.fr)を使って国家的レベルでの教員のバックアップが図られている。 韓国でも、統一的に導入された小学校3年次からの英語教育にマルチメディア等設備面が強されている。ただ、教員研修は、地方差など課題が残っている。 (4)日本国内では、小学校、テレビの英語授業に構造主義的言語観が根強く見られ、本来の意味でのcommunicativeな教育にはほど遠い。Cross-curriculumの問題も大きく残っている。 Communicationに対する理解不足に原因があると考えられ、今後の教員養成の、教授法上の大きな課題をなす。
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