研究課題/領域番号 |
15320085
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
小池 聖一 広島大学, 総合科学部, 助教授 (70274024)
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研究分担者 |
有馬 学 九州大学, 大学院・比較社会文化研究院, 教授 (80108612)
伊藤 隆 東京大学, 文学部, 名誉教授 (30011323)
武田 知己 大東文化大学, 法学部, 講師 (20311897)
佐道 明広 中京大学, 商学部, 教授 (10303091)
福永 文夫 獨協大学, 法学部, 教授 (60199255)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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キーワード | 大平正芳 / 政治史 / 外交史 / 文書 / 自由民主党 |
研究概要 |
大平正芳記念館所蔵大平正芳関係文書の整理を行い、平成16年に中間報告書『大平正芳関係文書目録』を作成した。そして、現地保存体制を整備し、限定的ではあるが、現地での公開ができるよう最低限度のシステムを構築した。同時に、web上での公開を目指して、jpg形式で撮影等を行い、データ整理を行ったが、記念館および大平正芳記念財団との間で合意が成立できず公開までにはいたっていない。そのうえで、最終年度に論考5本と解題・史料紹介からなる最終報告書を作成した。 本研究により、地方に散在する史料を単に中央に移管して公開するだけでなく、現地で保存する体制を構築しうることを明らかにしえたと考えている。整理・保存・公開という流れを、現地における合意形成とともに進め、ネットワーク的に公開を行うことができることを証明しえたと考えている。このような方向性を普及させるうえで、一つのモデルとなるとともに、今後のため、多くの問題点も得ることができたと考えている。 戦後政治史上、歴史研究が資料面で1960年代までが中心となっているが、70〜80年代の資料群を整理しえたことは、今後、研究を進展させるうえで戦後史の新たな研究基盤を形成しえたと考えている。同時に、歴史と現在の架け橋となる大平正芳関係文書の存在は、歴史研究のみならず現代政治を過去から照射する視座も提供し、時間的問題のみならず、歴史学と政治学との架け橋にもなったと考えている。 今回の研究成果を背景に、地方に散在する個人文書の発掘、調査と整理・保存・公開という一連の作業について普及させ、これに基づく多角的な研究領域と研究視座を開拓したことを、最終報告書によって明らかにできたことは幸いであった。 同時に、下記の個人的な研究成果も含めて、本研究は、学会に新たな資料情報とともに、資料の発掘から、整理・保存・公開という一連の流れから研究にいたる過程を戦後史においても提示しえた、ということができる。
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