研究課題/領域番号 |
15320087
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 国学院大学 |
研究代表者 |
千々和 到 国学院大学, 文学部, 教授 (10013286)
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研究分担者 |
古山 正人 国学院大学, 文学部, 教授 (20181472)
岡田 莊司 国学院大学, 神道文化学部, 教授 (60146735)
三橋 健 国学院大学, 神道文化学部, 助教授 (30104748)
浅野 春二 国学院大学, 文学部, 助教授 (30289714)
宮家 準 国学院大学, 大学院・文学研究科, 兼任講師 (60051314)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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キーワード | 護符 / 牛玉宝印 / 起請文 / 神仏習合 / アムレット / タリスマン / 版木 / 道教 |
研究概要 |
1 日本の護符(おふだ)文化の究明のために、本事業では資料の存在の把握と、資料収集に努めた。まず海外にある日本の護符については、その所在について調査したほか、オックスフォード大学やギメイ美術館等の日本の護符コレクションを調査した。 2 フランクコレクションなど在外の日本の護符コレクションが寺院のものを多く集めていることに鑑み、国内の資料収集では、ほとんど調査の手がついていない神社を主な対象とすることとし、「護符アンケート」を、神社本庁・各都道府県神社庁の協力を得て、全国約二千の歴史の古い神社を対象に配布した。約四百社から回答があり、これまで全く知られていなかった護符や牛玉宝印の存在が明らかになるなど、重要な成果があった。 3 現在使われていない護符版木の存在が確かめられた三島大社・塩竈神社・金沢市の伏見寺等に赴き、実地調査を実施した。成果の詳細は報告書に譲るとしても、拓本・調書作成など、護符版木の調査方式を確立できたことは、特筆すべき成果であろう。 4 牛玉宝印を用いた起請文については、熊本・細川家、金沢・前田家等の中・近世文書調査を実施し、大量の起請文を調査した。大名が家臣に発給した起請文や、近世の霊社上巻起請文の存在を確認するなど、見過ごされていた史料を調査できた意義は大きい。 また、15世紀に遡る現存最古と考えられるカラスの牛玉宝印を確認できた。 5 日本の護符の源流を探るため重要な中国の仏教・道教関係の護符調査は、文献調査による敦煌文書中の仏教護符の検出作業のほか、台湾に出張し、現在発行されている護符を入手するとともに、現地研究者の協力を得て、体系的な護符収集を現在も続けている。 6 以上の調査・研究成果の詳細は、収集資料のデータベース化作業を本事業終了後も継続し、國學院大學アカデミックメディアセンターの開館時に公開する予定である。
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