研究課題/領域番号 |
15320089
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
所 功 京都産業大学, 法学部, 教授 (10087728)
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研究分担者 |
川北 靖之 京都産業大学, 法学部, 教授 (70131274)
小林 一彦 京都産業大学, 文化学部, 教授 (30269568)
宮川 康子 京都産業大学, 文化学部, 教授 (60251154)
若松 正志 京都産業大学, 文化学部, 教授 (20230922)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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キーワード | 京都御所 / 後桜町天皇日記(宸記) / 宝暦十三年即位式 / 上賀茂神社(賀茂別雷神社) / 社務日誌 / 社家文書 / 賀茂祭復興 / 公家 |
研究概要 |
1.近世の京都御所における朝廷関係者(天皇・公家および大社・門跡寺院など)の実情を知るうえで有力な手懸りとなる一級史料に、宸筆「後桜町天皇御記」(全四十数冊。京都御所東山御文庫架蔵)がある。 私どもは先にその中から、大嘗祭が準備され実施された明和元年(1764)10月末から11月にかけて読んでいたが、さらにさかのぼり、即位式の準備から実施に至る宝暦13年(1763)8月条以降について、学外の若手研究者の協力も得ながら、毎月1回研究会を開催し、分担して翻刻・解読を行った。そして、宝暦13年11月条(即位式直前まで)までを、本学の『日本文化研究所紀要』に掲載した。 御記には、近世の女性天皇による即位式に関することがら(即位灌頂・衣裳合わせ・由奉幣など)はもちろん、親王宣下や深曽木、日食・亥子など、朝廷の行事や日常生活に関する興味深い記事が多くあり、近年深められつつある近世朝廷研究にも女性天皇の実像解明にも新たな素材を提供することができるものと思われる。 また、広く近世の朝廷や公家に関する史料を購入するとともに、宮内庁書陵部・東京大学史料編纂所・国立公文書館などに出張し、調査を行った。そして、宸筆や『天皇・皇族実録』など、基礎資料に関する成果も発表した。 2.近世に入り、江戸幕府の援助を得て社殿も祭儀も復興に向かった賀茂大社や、再興された大嘗祭など朝廷の儀式に関わった吉田神社などに関して、資料の調査とマイクロフィルムなどによる資料収集を行った。 3.研究分担者は、上記の研究会・調査に協力するとともに、各自の関心から主題に関連する研究を進めた。具体的には、皇位継承の歴史・賀茂祭儀・天神信仰(所)、日中法制の比較(川北)、社寺奉納和歌(小林)、近世公家の歴史思想(宮川)、朝幕関係・京都の社家文書(若松)などについて、資料収集・調査を行い、研究発表・論文掲載を行った。
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