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2005 年度 実績報告書

コンピュータ犯罪と刑事手続-新たな捜査手段の検討

研究課題

研究課題/領域番号 15330015
研究機関京都大学

研究代表者

酒巻 匡  京都大学, 法学研究科, 教授 (50143350)

研究分担者 井上 正仁  東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (30009831)
長沼 範良  上智大学, 法科大学院, 教授 (40164454)
田中 開  法政大学, 法学部, 教授 (10188328)
大澤 裕  名古屋大学, 大学院・法学研究科, 教授 (60194130)
川出 敏裕  東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (80214592)
キーワードサイバー犯罪 / 捜索・押収 / 検証 / 電磁的記録 / コンピュータ犯罪 / 保全命令 / 記録命令付き差押え
研究概要

1.本年度は、本研究課題実行の最終年度に当たるため、これまでの研究計画を進行させると共に、これを総括する作業を行った。その概要と達成状況は、下記のとおりである。
2.これまでに収集した本研究課題に関連する文献の網羅的な目録を整備する作業を進行させた。
3.主要な外国法制について、各研究分担者が収集した資料の解読・分析を進めた。「サイバー犯罪に関する条約」への法的対応や、その他のサイバー犯罪対策捜査手法については、各国で異なるところもあり、それがいかなる理由によるかは、各国の従前の刑事手続法制の在り方に密接に関連すると考えられるので、比較法的分析の成果について、単なる紹介ではない論文として公にするには、更に各国の従前の刑事手続法制・運用との関係を一層詰めておく必要性が認められた。
4.わが国のサイバー犯罪条約対応立法案は、比較的早期に準備されていたにもかかわらず、当初の予測に反して、いまだ国会で成立するに至っていない。このため、新たに導入される「記録命令付き差押え処分」や、コンピュータデータの「保全命令」措置の実際の運用を分析するという計画は実現することができなかった。他方で、日本の立法案については、その理論的問題点や残された課題について若干の議論が進展したので、これを分析・検討した。なお、研究分担者・長沼は、「サイバー犯罪に関する条約」に対するわが国の対応状況を対外的に紹介する英文の論文を公表した。
5.新たな立法の実現を前提とした上で、今後に残された立法論上の課題、とくにより広範囲なリモートアクセス処分の法的構成可能性の問題については、随時討議した。また、コンピュータネットワークの急速な普及発達に対応した国境越え捜査の可能性と伝統的な捜査共助・国際捜査手続との関係をめぐる問題についても随時討議した。いずれも、従前の法的枠組とは異なった新たな理論的分析を要請される論点であり、論文として公刊するところまで議論を詰め切るには至らなかった。今後の重要課題である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] コンピュータ犯罪と新たな捜査手法の導入2005

    • 著者名/発表者名
      長沼範良
    • 雑誌名

      Law & Technology 26号

      ページ: 12-20

  • [雑誌論文] New Legislation to combat Cybercrimes from a Procedural Perspective2005

    • 著者名/発表者名
      長沼範良
    • 雑誌名

      上智法学論集 48巻3・4号

      ページ: 494-504

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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