研究課題
本年度は引き続き資料・文献収集、データ作成を行ったほか、担当部分に関しては各人が個別研究の進展に努めた。また研究会の実施を通じ意見交換を積極的に行った。研究会では、研究組織内外合わせ計5名の報告に基づき、議論を行った。個別事例としてフランス、EU、韓国、戦前期日本を取り上げ、多様な時期・局面における執政集団のあり方やその周囲との関係について理解を深めた。同時に、代表者を中心に全体的な比較枠組について検討を行い、最終年度に向けて参加者が共通理解をもてるよう努めた。研究成果としては、具体的には以下のものを得た。まず、最終年度の書籍としての成果発表に向け、代表者である伊藤は全体の構成と基礎となる枠組についての草稿を作成し、研究分担者に回覧し検討を行った。理論面では、伊藤が、本研究の基礎となる比較政治分析の方法に関する草稿を作成し、分担者からのコメントを得て現在これを改稿している。また曽我は、官僚制と執政府の関係についてのゲーム理論による分析を進め、これを単著として公表した。個別事例としては、網谷がシュレーダー政権(ドイツ)を、執政府の指導力発揮可能性と制度的制約との観点から概観する論文を公表したほか、久保はアメリカ民主党、玉田はタックシン政権(タイ)、阪野はブレア政権(イギリス)と、各担当事例における中心的主体に注目して、その現状を分析する論文を執筆し、最終的な比較分析の基礎を形成した。
すべて 2005 2004
すべて 雑誌論文 (4件) 図書 (3件)
アジア・アフリカ地域研究 4-2号(印刷中)(総27ページ予定)
年報行政研究 第39号
ページ: 87-109
国際問題 No.526
ページ: 8-15
外交フォーラム No.196
ページ: 33-39