研究課題/領域番号 |
15330037
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
松本 昭夫 中央大学, 経済学部, 教授 (50149473)
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研究分担者 |
石川 利治 中央大学, 経済学部, 教授 (80266262)
浅田 統一郎 中央大学, 経済学部, 教授 (20151029)
川島 康男 中央大学, 経済学部, 教授 (00062175)
稲葉 敏夫 早稲田大学, 教育学部, 教授 (30120950)
薮田 雅弘 中央大学, 経済学部, 教授 (40148862)
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キーワード | Chaos / Nonlienar Dynamics / Density Function / Macro Dynamics / Hopf Bifurcation / コモンプール財 / 空間的自由参入競争 / 寡占小売市場 |
研究概要 |
本年度はマクロ経済動学および寡占経済のミクロ動学を中心に研究活動を行った。 マクロ動学に関しては、ケインジアンタイプの高次元マクロ動学モデルを開放経済に拡張し、数学的解析をコンピュータシミュレーションを併用した分析を行った。また、KMG(ケインズ、メッツラー、グッドウィン)タイプの高次元マクロモデルを構築し、循環的成長と失業の問題を分析した。さらに、不均衡累積過程を特徴とするHarrodno不安定性原理がより現実的な循環理論として、再構築されること、財政政策における政策ラグがカオス的景気循環の源泉となりうること、さらに完全予見モデルにおいてデフレ政策が流動性の罠を引き起こすことなどを論証した。 寡占経済の再構築に関しては以下の研究を行った。研究計画に従い、分析対象を寡占小売市場と生産経営の2つに分け、寡占小売市場の構成の相違がそのような作用を生産経営の利潤に与えるかをまず考察した。その際には、消費者、小売経営、そして生産経営間にある空間的距離の経済的影響を明確に示すように円周モデルを構築して、モデル分析を行った。ミクロ動学として、複占(クールノー)的市場で補完財が取引されるような状況を考察対象とし、カオス的動学が現れてる経済的条件を明らかにし、統計的動学の一例として、各企業のカオス軌道にそって長期の平均利潤を求め、定常状態で得られる利潤との比較をおこなった。前者が後者を凌駕する状況が発生しうることを示した
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