本年度は4年計画(平成15年度から平成18年度)の第1年目に当り、今年度の研究計面は(1)デ-タの整備、(2)先行研究の確認、(3)今後の研究に大きなウエイトを閉める各種の推定プログラムの整備とテストであった。以下でその実績を示す。 (1)データの整備について:当研究に必要なデータは、日米の株式・債券・安全資産の名目及び実質収益率およびマクロおよび家計レベルの消費のデータである。株式等資産収益率データについて、日経財務データ等を購入した。消費データ(米国のCEX、日本の家計調査)については一部の項目で整理されたデータベースが存在しないため、CEXおよび家計調査のデータを購入後、手作業による入力・整理をおこなった。当該マイクロデータセットを当研究に合うフォーマットに作り変えるためには膨大な作業を必要とした。そのために研究代表者と研究分担者は共同作業をおこない、かつ研究補助者の助けを借りながらデータの整備に専念した。そして推定作業に移る準備をほぼ終了した。 (2)先行研究の確認について:データ整備と平行して研究分担者は厳密な理論モデルと様々な近似モデルについての既存研究の批判的検討を行い、われわれの研究の焦点をより明確にしながら批判的検討の結果得られた要素をモデルに導入する工夫をした。 (3)今後の研究に大きなウエイトを占める各種の推定プログラムの整備とテストについて:以上のような作業と同時に研究代表者および研究分担者はモデルの推定に必要なプログラムの開発を、GAUSSプログラムおよびMATLABプログラムを使いながらおこなった。
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