研究課題/領域番号 |
15330069
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
宮本 又郎 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (50030672)
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研究分担者 |
阿部 武司 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (10151101)
澤井 実 大阪大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (90162536)
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キーワード | 戦前期 / 繊維産業 / 金融業 / 大日本紡績連合会 / 在華紡 / 三和銀行 / 中小企業金融 / 資料目録 |
研究概要 |
4年間にわたる研究の3年目にあたる平成17年度には、(1)今までほとんど手付かずであった日本紡績協会資料と旧三和銀行資料の整理をほぼ終了することができた。具体的には資料を1点ずつ手に取り、パソコンにその作成者、題目、作成年代、冊子・1枚物の区別、記載事項の概要、保存状況などを入力していき、最終的には資料目録として公表されるデータベースを作成していった。研究最終年度である次年度における最終的なチェックを終えれば、目録として完成するものと考えている。 (2)大口貸出先に関するデータの整理を進めたが、こうした作業に貸出先の業種別区分、営業概況などの調査結果などが接続されれば、繊維産業の金融的基盤の実態解明、従来ほとんど分析の進んでいない問屋金融の実態分析に貢献することができるものと思われる。 (3)『営業報告書集成』第7集(一部)、『通商公報』第1期(一部)、『戦間期都市交通史資料集』第1期(一部)などの金融業、繊維産業、中小企業史関連の刊行基礎資料を購入し、繊維産業の金融的基盤、流通ネットワーク、物流システムなどに関する調査を進めた。 (4)さらに研究代表者、研究分担者は東京、大阪、福山などで中小企業金融史や産地織物業における個別経営の一次資料の収集にも努めた結果、日本紡績協会資料、旧三和銀行資料の利用のしかたについてもさまざまな示唆を得ることができた。以上の成果を踏まえて、研究最終年度には目録の最終的なチェックを行い、公表できる状態にし、さらに大口貸出先の分析などに関する成果を公表したいと考えている。
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