研究課題/領域番号 |
15330073
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
服部 民夫 東京大学, 大学院・人文社会系研究科, 教授 (10238032)
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研究分担者 |
由井 常彦 文京学院大学, 経営学部, 教授 (10061847)
高 龍秀 甲南大学, 経済学部, 教授 (40234687)
吉川 容 三井文庫, 研究員 (20201460)
安倍 誠 独立行政法人日本貿易振興機構, アジア経済研究所, 研究員
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キーワード | 韓国財閥 / 日本財閥 / 家族企業 / 企業のサステイナビリティー / コーポレート・ガバナンス / 財閥解体 |
研究概要 |
本年度の研究においては、昨年同様、日本側の訪韓現地調査および(04年11月)、および韓国研究者(延世大学グループ)の訪日(05年2月)の際にワークショップを行った。韓国におけるワークショップでは、日本側から吉川容研究員が三井財閥最末期のガバナンスのあり方を実証的な研究を報告し、安倍研究員は危機後の韓国財閥に対する日本における研究成果を整理し発表した。また05年2月のワークショップでは、韓国側はChang教授(延世大)、Shin教授(延世大)、Kang研究員(三星経済研究所)が報告し、コーポレート・ガバナンスの多様性について報告された。 一方、今年度の研究において特筆すべき点は、日本側の訪韓時に、建国大学校でいま一つのワークショップを行ったことである。韓国では財閥批判派の経済学者たちが仁荷大学の金ジンバン教授を代表として財閥研究が進んでおり、そのグループとも連携する態勢を整えたことである。延世大グループは経営学者の集団であり、経営成果との関係でガバナンスのあり方を中心に研究を行っているのに対して、仁荷大グループは財閥構造と、競争性・公開性という点に焦点を当てて研究を行っている。仁荷大グループとの連携をとることで、韓国における財閥研究の大きな二つのグループ双方と連携できることとなった。建国大学校でのワークショップでは韓国側から90年代以降の財閥の拡大と金融調達との関係が主として報告され、日本側からは由井教授と服部が、それぞれ、家族企業の理論的な整理と、韓国財閥に関する日本における歴史的研究について報告した。このグループは05年夏に研究期間を終了するが、05年1月に東京に招き、われわれチームのほかに日本における財閥、家族企業研究者およそ15名を招いた半公開のワークショップを開催した。 今年度の研究は韓国財閥研究における二つの流れ、経営実績重視派と構造改革・競争性重視派の両者と研究交流を深め、財閥研究のフロンティアを拡大することに重点を置いた。日本側の研究チームはどちらかといえば構造派に近いが、経営実績派の研究を導入することで論点の広がりを獲得することができた。 また、チームによる研究会を数度行った。
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