研究課題
本研究は、平成8年(1996年)来のIIASA(国際応用システム分析研究所:在ウィーン)との共同研究等を統合的に発展させ、1980年代までの製造技術をコアとする工業化社会と1990年代以降のITをコアとする情報化社会それぞれにおける(1)社会経済体質の柔軟性発揮状況の比較検証、(2)社会経済体質の柔軟性とITの革新及びその効果的活用との相関分析、(3)社会経済との相互作用を通じたITの性格形成メカニズムの分析、(4)IT固有の自己増殖機能発現のダイナミズムの解明、について、理論的解明及び実証的検証を行うことを目的とする。本年度において、IIASA等における米欧APECにひろがる海外共同研究者を含めた研究者間の共同研究ネットワークを利用して、複数の事例に関する実証分析ならびにモデル分析の結果、以下の諸点が明らかとなった。第一に、1980年代までの工業化社会においては、社会経済体質の柔軟性の違いがIT等に関連するイノベーション普及に大きな影響を及ぼさなかったこと。第二に、1990年代以降の情報化社会においては、社会経済体質の柔軟性がIT等に関連するイノベーションによる経済効率の上昇に大きな影響を及ぼしたこと。特に、社会経済体質の柔軟性が低い場合、情報化投資等の情報化インフラの向上を図っても効率性の上昇はもたらされないこと。第三に、社会経済体質の柔軟性の決定要因として、不確実性に対する姿勢の違いが大きな影響を及ぼしている可能性があること。
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