研究課題/領域番号 |
15330100
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
樫田 美雄 徳島大学, 総合科学部, 助教授 (10282295)
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研究分担者 |
玉置 俊晃 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (80179879)
寺嶋 吉保 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教授 (20243686)
相野田 紀子 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (50064605)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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キーワード | エスノメソドロジー / 会話分析 / 医療面接 / 心肺蘇生 / OSCE / PBL / チュートリアル / 医学教育 |
研究概要 |
本研究(医学教育のエスノメソドロジー)の成果は以下の3種に分けて論じるのが適切だろう。 まず一つ目の成果は、日本の医療社会学を調査に基づく実証的なものにするのに貢献したことである。OSCEおよびアドバンスト・OSCEに関するデータは、2つの大学の計6セッションが採取された。PBLチュートリアルは3つの大学医学部で計7つの班が撮影され、大まかな特徴把握に必要なデータは集めることに成功した。結果として、国内に多様な伝統に基づく多様なPBLチュートリアルがあることがわかった。 ついで、二つ目の成果は、エスノメソドロジー・会話分析を用いた、動画に対するデータ解析を進め得たことである。OSCEが、被験者である学生にとって、一方ではクライエントに対しての実践であり、同時にもう一方ではテスト実施者に対してのパフォーマンスでもあることが、どのようにその場面の中にうまく(あるいは、ぎくしゃくしながら)埋め込まれているかが探求され、2005年8月に米国ボストンで開催されたIIEMCA(国際エスノメソドロジー・会話分析研究組織)の大会でその様相をビデオを用いて報告し評価を得た。なお、この発表の改定版は『徳島大学 社会科学研究』20号に掲載されている。 そして、三つ目の成果は、医学教育という応用領域にフィールドを定めることで、学術研究の進展と応用領域における展開との間に連携関係が成り立つ可能性があることを(一定程度)例証し得たことである。2005年7月の医学教育学会での発表「医学教育のエスノメソドロジー-OSCEとPBLチュートリアルを題材として-」や、同じく2005年12月の大阪医科大学での講演「日本でのPBLチュートリアルの現状と課題」はそのような方向での成果の一部である。
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