研究課題/領域番号 |
15330114
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
西川 長夫 立命館大学, 大学院・先端総合学術研究科, 教授 (00066622)
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研究分担者 |
酒井 隆史 大阪府立大学, 人間社会学部, 准教授 (20343410)
重森 臣広 立命館大学, 政策科学部, 教授 (50235529)
高橋 秀寿 立命館大学, 文学部, 教授 (70309095)
平野 千果子 武蔵大学, 人文学部, 助教授 (00319419)
石原 俊 千葉大学, 人文社会科学研究科, 助手 (00419251)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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キーワード | 国内植民地 / グローバルシティ / 戦後日本 / 社会運動 / 国民国家 / 公共圏 |
研究概要 |
本研究は、グローバリゼーションと呼ばれる世界的な現象が急速に進行してゆくなかで、国民国家の枠組みを越えて展開しつっある公共圏の特質を、「植民地」と「都市」という場を中心として、比較社会学的に考察することを目的としている。3年間を通じて、13回の研究会を開催し、これまでの都市社会学や国際社会学の議論に立脚しつつ、歴史学や人類学、都市地理学、国際政治学などの学際的なアプローチによって、グローバリゼーションを分析する理論を深めることができた。 特に、都市研究に関しては、理論的な検討とともにフィールドワークを重視し、大連、上海、ホーチミン、ハノイ、ソウル、さらにはベルリンやパリなどの海外の都市を訪れ、グローバル化のなかでの旧植民地都市の変容に注目して調査を進める一方で、いわゆる先進諸国の諸都市に見られる経済格差や人種差別、郊外問題などの実態にも視野を広げ、調査研究を進めることができた。これらの一部は、「上海フィールドワーク報告」として『研究成果報告書』に収められている。また、海外調査に当っては、上海社会科学院や台北の中央研究所など、現地の研究者や研究機関と交流を深めることができた。 グローバル化時代の都市問題は、資本や労働力の移動に伴う諸都市間の問題、あるいは都市と郊外、地方、農村の問題とつねに関連している。研究を進めるなかで、「グローバル都市」と「国内植民地」の概念と実態の問題が改めて浮上し、グローバル化のなかで進行する植民地主義の変容(「植民地なき植民地主義」)が明らかになってきた。この問題を十分に議論するため、本研究会を母胎として立命館大学言語文化研究所主催の連続講座「グローバリゼーションと植民地主義」を開催し、2006年の11月から12月にかけて5回のシンポジウムを行なった。
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