研究課題/領域番号 |
15330128
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研究機関 | 広島国際学院大学 |
研究代表者 |
目黒 輝美 広島国際学院大学, 現代社会学部, 教授 (50320023)
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研究分担者 |
池本 良教 広島国際学院大学, 現代社会学部, 助教授 (10341190)
眞鍋 知子 金沢大学, 法学部, 助教授 (70320025)
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キーワード | 障害者 / 就労 / コンピュータ・ワーク / 地域活性化 / 産業振興 / 都市農村交流 |
研究概要 |
障害者のコンピユータ教育とコンピュータ・ワークの結果、障害があっても文字を使用する能力があれば、コンピュータ・ワークによるいくつかの事業的な作業の展望が開け、社会福祉法人はなさきむらの事業で、コンピュータ・ワークショップとして軽作業から独立することになった。障害者3人によるコンピュータを使うさまざまな受託仕事(はがき、パン工房シール、パンフレット、名簿の作成など)や、給食にかかわる栄養計算、目計表、プレゼンテーションのためのパワーポイントの作成などの事業化をめざした作業部を確立して、継続的にコンピュータ・ワークの可能性を追求することになった。また、イギリスでの知的障害者のコンピュータ・ワークの実践についての調査により、障害者のカレッジ教育や事務的な作業に、学生である知的障害者のコンピュータ・ワークによる参加を取り組む計画があることが分かったが、今後とも連携を取りながら実践の結果を得る予定である。 こうした障害者のコンピュータ・ワークを地域活性化につなげる取り組みについては、都市住民へのアンケートによる意向調査と、それをふまえた都市住民を受け入れる地域住民の組織づくりを進めてきた。地域の観光イベントの参加者に対してアンケートを実施した結果、地元との交流組織については46%が「非常に」「ある程度」関心があると答え、観光体験では「ホタルの群生」(70.2%)をはじめ紅葉やカタクリの群生など自然環境に、農村の暮らしについてはイチゴのもぎ取り、山菜採り、森林浴に30%前後、地場産品に対しても野菜、果物やひまわりの加工品に30%以上の関心が示された。この結果をふまえ、区長を会長とした「城山の会」が設立され、管理放棄された竹林・山林の整備を進めながら、タケノコや竹炭・竹細工、地域の食材を使った「城山鍋」などの商品化を、はなさきむらの木工部や給食部と協力して進めていくことになり、都市住民にも参加を呼びかけることになった。
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