研究課題/領域番号 |
15330130
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研究機関 | 鹿児島国際大学 |
研究代表者 |
小窪 輝吉 鹿児島国際大学, 福祉社会学部, 助教授 (30153521)
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研究分担者 |
田畑 洋一 鹿児島国際大学, 福祉社会学部, 教授 (20163652)
田中 安平 鹿児島国際大学, 福祉社会学部, 助教授 (20341662)
越田 明子 鹿児島国際大学, 福祉社会学部, 講師 (70352458)
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キーワード | 離島の離島 / 地域福祉 / 高齢者福祉 / 加計呂麻島 / 請島 / 与路島 / 在宅福祉サービス / 社会資源 |
研究概要 |
本年度の目的は、鹿児島県大島郡瀬戸内町の加計呂麻諸島(加計呂麻島、請島、与路島)の集落の区長および民生委員を対象に地域社会の現状と課題を調べることと、これまでの調査結果を地域の人々に報告して地域福祉への取り組みを働きかけることであった。 平成17年6月に請島の池地集落で前年度実施した高齢者調査の報告会を開き住民の意見を聞いた。そして一つの試みとして高齢者が公民館に集まる食事会「喜楽会」の立ち上げに協力した。 7月から8月にかけては請島における転倒予防教室の開催の様子を調べ、また、加計呂麻島で始まった転倒予防教室のボランティア版「でぃうもろう会」の聴き取り調査を行い地域住民の参加で運営する地域福祉活動について調べた。 また、8月には同じ離島である鹿児島県三島村の地域保健福祉活動について調べた。 9月から11月にかけては加計呂麻島、請島、与路島の33集落の区長および民生委員を対象に高齢者の生活の様子や集落の現状について聴き取り調査を行った。 11月には瀬戸内町社会福祉協議会にて瀬戸内町町長をはじめ保健福祉課の職員、社会福祉協議会の職員を対象に本プロジェクトの調査報告と提言を行った。 12月から平成18年3月にかけて3年間の研究プロジェクトのまとめを行い、報告書を作成した。 本年度の調査から、加計呂麻諸島の強い共同体意識や相互扶助を支えてきた集落基盤の弱体化が進んでいることが明らかになった。対策としては集落横断的な校区単位での地域福祉を考える必要があること、わずかではあるがボランティア活動が芽生えていることを足がかりに地域住民と自治体が一体となって地域福祉計画を策定する必要があることが指摘された。前年度の高齢者調査と同様、集落調査においても請島と与路島の高齢者の生活支援の整備が緊急課題となっていることも指摘された。
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