研究課題/領域番号 |
15330152
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 広島国際大学 |
研究代表者 |
上里 一郎 広島国際大学, 人間環境学部, 教授 (50034559)
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研究分担者 |
中村 菜々子 早稲田大学, 人間科学部, 助手 (80350437)
三浦 正江 広島国際大学, 人間環境学部, 講師 (00330134)
田中 秀樹 広島国際大学, 人間環境学部, 助教授 (30294482)
佐々木 直美 広島国際大学, 人間環境学部, 助手 (00341230)
志村 ゆず 長野県看護大学, 看護学部, 講師 (90363887)
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キーワード | 高齢者 / 睡眠 / 認知機能 / スリープマネジメント / ストレス / コーピング / 回想法 / 回想内容 |
研究概要 |
研究1.高齢者の睡眠や日中の認知機能の実態調査と実験的検討 高齢者の睡眠と認知機能の向上支援法の開発に向けて、521名を対象に実態調査を行った結果、男性にトイレ覚醒や無呼吸が多いことが判明し、就床前の飲み物や、食事、運動指導を加えたスリープマネージメントの必要性が示唆された。また、自覚的な居眠りが1/4の高齢者に認められ、覚醒維持機能の低下に伴う居眠り、眠気が高齢者の認知機能を阻害している可能性が示唆された。さらに、熟眠に良好な習慣行動として、「日中は活動的に過ごす」、「夕方に軽い運動や散歩をする」などが有効であり、今後の指導プログラムに組み込む必要性が示唆された。また、次年度の為の脳波測定とコンピュータ認知課題についてのシュミレーションを行った。 研究2.高齢者の心理的ストレスに関する測定尺度の開発 高齢者の対処行動測定尺度開発に向けて、中高年者の日常いらだち事に対するコーピングのパターンとストレス反応との関係を検討した。その結果、コーピングの因子構造は「接近型情動対処」「接近型問題対処」「回避型情動対処」「回避型問題対処」に分類されることが明らかとなった。また、コーピングパターンによりストレス反応が異なり、コーピングの組み合わせ方が重要かつ有効であった。さらに、高齢者の精神健康度の向上には、公開講座場面でのストレス・マネジメントプログラム実施が予防的援助として役立つ可能性が示唆された。 研究3.高齢者の回想法に関する標準的プログラムの作成の検討 回想法の禁忌と適用者について検討することを目的に、回想法参加者のパーソナリティと回想との関連性について検討を行った。在宅の健常高齢者を対象に個人回想法を実施した結果、性格傾向が調和性・開放性の高い高齢者は回想内容も多いことが明らかとなった。一方、重度痴呆高齢者は回想量が少なく、回想を行っても満足感をともないにくい傾向が見られていた。
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