• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

高齢者の心理的特性と心理学的援助の研究

研究課題

研究課題/領域番号 15330152
研究機関広島国際大学

研究代表者

上里 一郎  広島国際大学, 人間環境学部, 教授 (50034559)

研究分担者 田中 秀樹  広島国際大学, 人間環境学部, 助教授 (30294482)
三浦 正江  広島国際大学, 人間環境学部, 講師 (00330134)
中村 菜々子  広島大学, 大学院・教育学研究科, 助手 (80350437)
志村 ゆず  長野県看護大学, 看護学部, 講師 (90363887)
佐々木 直美  広島国際大学, 人間環境学部, 講師 (00341230)
キーワード高齢者 / 睡眠 / 生活指導 / 精神健康 / ソーシャルサポート / 回想法
研究概要

研究1.「高齢者を対象とした援助法の開発とその効果の評価」
高齢者の睡眠や日中の認知機能を維持・増進する生活メニュを提案し、その効果を主観的、行動的、生理的側面から検討した。介入に先行する高齢者60名の測定調査から、睡眠悪化と注意維持や認知機能が低下の関連が示唆された。さらに、不眠高齢者15名に時間生物学的手法を用いた生活指導メニュ(4週間、週3回)を実施した結果、指導後、睡眠の有意な改善がアクチグラフで定量的に確認でき、コンピュータ認知課題、脳波測定から、注意、認知機能の有意な改善が認められた。指導後、8割の人が睡眠改善、7割の人が精神健康改善を示し、さらに、睡眠の良否と交感神経と副交感神経活動の切り替わりの良否が関連していることが、心拍の周波数解析より定量的に確認できた。
研究2.「高齢者のストレス反応を規定する諸要因の検討」
高齢者大学に所属する高齢者589名を対象に、ソーシャルサポート(配偶者、家族、友人・知人)、自尊感情、生活への充実感に関する測定尺度を実施した。ソーシャルサポートについては、受けている程度と与えている程度についてそれぞれ回答を求めた。その結果、サポートの授受はいずれも生活充実感や自尊感情を高めること、サポートの授受がいずれも高い場合や、受けるサポートは低くても与えるサポートが高いと知覚している場合に、生活満足感や自尊感情が高いことが示唆された。
研究3.「回想法の効果の検討」
高齢者大学に所属する健常高齢者を対象に、回想法を実施し、その効果について人生満足度尺度、バウムテストを指標とし検討を行った。その結果、回想法開始前(#1)と比較して、バウムテストから回想法中(#6)に無意識的な自我の分裂が生じることが伺えたが、回想法セッション中の発言数が増加し、人生満足度も増加するなど、意識レベルでは肯定的な変化が見出された。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 高齢におけるソーシャルサポートが自尊感情と生活への充実感に及ぼす影響(2):サポートの授受に着目して2004

    • 著者名/発表者名
      三浦正江, 上里一郎
    • 雑誌名

      日本健康心理学会第17回大会発表論文集

      ページ: 230-231

  • [雑誌論文] 脳と心身のヘルスプロモーションとしての睡眠指導介入と自己管理法2004

    • 著者名/発表者名
      田中秀樹
    • 雑誌名

      診断と治療 第92巻・7号

      ページ: 1219-1225

  • [雑誌論文] Sleep health, lifestyle and mental health in the Japanese elderly 〜Ensuring sleep to promote a healthy brain and mind〜2004

    • 著者名/発表者名
      Hideki Tanaka, Shuichiro Shirakawa
    • 雑誌名

      Journal of Psychosomatic Research 56

      ページ: 465-477

  • [雑誌論文] 地域における睡眠健康とその支援方法の探索的研究2004

    • 著者名/発表者名
      田中秀樹, 荒川雅志, 古谷真紀, 松下正輝, 平野貴司, 松尾藍, 上里一郎, 白川修一郎
    • 雑誌名

      臨床脳波 46(9)

      ページ: 574-582

  • [雑誌論文] トレッチング,レジスタンス運動を中心とした高齢者向け体操プログラムの開発とその評価2004

    • 著者名/発表者名
      荒川雅志, 平良一彦, 田中秀樹
    • 雑誌名

      保健の科学 46(10)

      ページ: 769-774

  • [雑誌論文] Relationship between Sleep Health and Psychological Distress in the Elderly2004

    • 著者名/発表者名
      Arakawa M., Tanaka H., Taira K
    • 雑誌名

      医学と生物学 48(7)

      ページ: 8-11

  • [図書] しっかりぐっすり、さわやか宣言!〜高齢期のための快眠読本〜2004

    • 著者名/発表者名
      田中秀樹(監修)
    • 総ページ数
      1-6
    • 出版者
      東京法規出版

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi