研究分担者 |
田中 秀樹 広島国際大学, 人間環境学部, 助教授 (30294482)
三浦 正江 広島国際大学, 人間環境学部, 助教授 (00330134)
中村 菜々子 比治山大学, 現代文化学部, 講師 (80350437)
志村 ゆず 名城大学, 人間学部, 講師 (90363887)
佐々木 直美 広島国際大学, 人間環境学部, 講師 (00341230)
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研究概要 |
研究1.「認知機能の維持・増進のための教材作成と地域への普及」 本年度は、1年目、2年目で効果検証された高齢者の睡眠や日中の認知機能を維持・増進する生活メニューの定着・普及を目的に教材(パンフレット・プログラムビデオ)を作成した。具体的には、これまでの研究成果・用いたツールを基に、高齢者支援コンテンツ化し、パンフレット(認知症、転倒予防のための快眠術-短い昼寝と夕方の福寿体操のススメ)、および快眠生活設計のプログラムビデオ(きれいに歳をとる方法、快眠生活のススメ:上巻:解説編、下巻:実践編)を作成した。上記の成果は、介護予防教室の運営ツールとして、平成18年度介護保険制度改正に向けた出版物案内、介護パビリオンで、全国関連医療・介護関連機関に配布され、広く紹介された。 研究2.「ストレスモデルの作成とソーシャルサポートについての研究」 ストレスモデルは、1.高齢者の心理的ストレス関連指標を測定する尺度の作成,2.ストレス反応の個人差に影響を与える各種変数(ストレッサー,認知的評価,対処,ライフスタイルの影響)の検討を目的として研究を行った。得られた成果は,高齢者の心理的ストレス関連指標を測定する尺度として,学会誌で報告した。また、高齢者のソーシャルサポートの授受と心理的適応(生活充実感、自尊感情)の関連について検討した。その結果、60歳台に比べて70歳台の方が配偶者とのサポートの授受や友人からのサポートを受ける機会が多いこと、70歳台の方が人生満足度が高いこと、高齢者がもっともサポートの授受が多いのは配偶者であることなどが示された。 研究3.「回想についての研究-高齢者にとっての過去・現在・未来の想起から、過去の想起や語りへの有効な援助について-」 高齢者が過去・現在・未来についての概念について調査研究を行った。その結果、過去にはポジティブな感情を未来へはネガティブな感情をともなうことが示された。また、回想法を施設や地域で実施する際に有効な教材(写真でみせる回想法)の作成や、高齢者が1人あるいは介護者とともに、人生を振り返る際に有効な教材(ライフレビューブック)の作成を行った。これらは、高齢者が自分のペースでさまざまなことを整理したり、考えることができるため、地域や介護者にも広く紹介された。
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