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2004 年度 実績報告書

視覚と聴覚による奥行運動の処理メカニズムに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15330157
研究機関東京都立大学

研究代表者

市原 茂  東京都立大学, 人文学部, 教授 (90137018)

研究分担者 田中 吉史  東京都立大学, 人文学部, 助手 (90285073)
阿久津 洋巳  岩手大学, 教育学部, 助教授 (10374860)
北川 智利  金沢工業大学, 情報フロンティア学部, 講師 (60336500)
キーワード視聴覚相互作用 / 奥行き運動残効 / 渦巻き残効
研究概要

本年度は,視覚実験と視聴覚相互作用の実験を行った。研究は,継続中であるが,途中経過を報告する。視覚実験として,渦巻き残効の実験を行った。渦巻き図形を回転させると,渦巻きの方向と回転方向によって,渦が手前に進出して見えたり、奥に後退して見える.例えば,右巻の渦巻き図形を右回転させると渦は,手前に進出して見えるが,左回転させると奥に後退して見える。そして,これらの回転図形をしばらく観察した後で,静止図形を観察すると,前進して見える渦巻き図形を観察した後では,静止図形は奥に後退して見え,逆に後進して見える渦巻き図形を観察した後では,静止図形は前進して見える。この現象を渦巻き残効というが,予備実験の結果,渦巻き図形の輪郭線がなめらかでなくぎざぎざがあると,奥行き運動残効だけでなく回転残効も生じることがわかった。すなわち,右回転の渦巻きを観察した後で静止図形を観察すると,左に回転して見えることがあり,しかも,回転残効は,始めに観察する渦巻き図形(順応刺激)の回転速度が遅くなると生じることがわかった。そこで,なめらかな線で構成されている渦巻き図形にドットパターンを埋め込んだ図形を順応刺激として用いることにより,奥行き運動残効と回転運動残効が生起するメカニズムの違いを明らかにすべく実験を実施しているところである。視覚と聴覚の相互作用についての研究としては,瞬間的に提示されるドットパターンに含まれるドットの数を答えさせる実験で,その課題を遂行する際に,様々な聴覚刺激を提示した時に,聴覚刺激がドットの数の認知(注意の範囲)に及ぼす影響について実験を行っている。さらに,聴覚刺激も単に聞き流すだけの場合と,聴覚情報を利用して別の課題を遂行させた場合とで,どのような違いが生じるのかについて検討を行っているところである。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Investigating the effect of a transparent barrier on the crossmodal congruency effect2005

    • 著者名/発表者名
      Kitagawa, N., Spence, C.
    • 雑誌名

      Experimental Brain Research 161

      ページ: 62-71

  • [雑誌論文] 多感覚錯覚からみるリアリティ2005

    • 著者名/発表者名
      北川智利
    • 雑誌名

      日本ヴァーチャル・リアリティ学会誌 10

      ページ: 26-31

  • [雑誌論文] Vision of a pictorial hand modulates visual-tactile interactions2004

    • 著者名/発表者名
      Igarashi, Y., Kitagawa, N., Ichihara, S.
    • 雑誌名

      Cognitive, Affective, & Behavioral Neuroscience 4

      ページ: 182-192

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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