平成15年度は「総合的な学習の時間」が現在どのように実践されており、その中で、どのような課題が明らかになっているのか、さらにその実施のために教育課程や教員組織の編成にどのような工夫がなされているのか等に関するデータを収集するために、学校現場及び関係諸機関へのヒアリング調査を実施し、またその結果に基づいて質問紙調査票を作成した。 具体的な作業内容は以下の通りである。 ○学校現場への聞き取り調査:滋賀県内の2市の小学校・中学校全7校(校長、教務主任、研修主任)のヒアリング ○教育委員会への聞き取り調査:滋賀県内の2市の教育委員会を対象としたヒアリング ○「総合的な学習の時間」の参与観察:長野県伊那市立伊那小学校の訪問観察 ○小・中学校長を対象とする質問紙調査票の作成 本研究は3年間の継続研究であり、平成15年度はその1年目であり、現段階ではヒアリングを中心とした調査結果を十分に整理するところには至っていないが、質問紙調査票を作成する際に、1.「総合的な学習の時間」の定着度、2.テーマ設定における児童生徒と教員の役割、3.テーマ設定における校風、地域特性、学校文化、校内研究のテーマ等の影響度、4.教師の生活、教育観、教育方針等に起こった変化、5.地域との連携の度合い、サポート体制、6.教師-教師間、教師-生徒間、生徒-生徒間の関係性の変化、7.他の学校改革の諸施策との関連性等を、ヒアリング調査から得られた主要な観点として取り上げた。
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