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2004 年度 実績報告書

イギリスの中等教育改革に関する調査研究-総合制学校と多様化政策-

研究課題

研究課題/領域番号 15330180
研究機関国立教育政策研究所

研究代表者

佐々木 毅  国立教育政策研究所, 国際研究・協力部, 総括研究官 (90099804)

研究分担者 大田 直子  東京都立大学, 人文学部, 助教授 (40211792)
柳田 雅明  青山学院大学, 文学部, 助教授 (20260523)
柿内 真紀  鳥取大学, 生涯教育総合センター, 講師 (70324994)
キーワードイギリス / 中等教育 / 総合制 / 親の学校選択 / スペシャリスト・スクール / シティ・アカデミー / シティズンシップ / 多様化
研究概要

イギリスの中等教育改革の進行状況を新しい学校種の出現とその量的・質的な発展、資格および外部試験制度の改革、さらに学校の内外における教育環境の整備の状況に着目し、単にイングランドだけに視野を限定せず、それぞれ独自の教育制度を発展させているウェールズ、スコットランド、北アイルランドにおける教育動向も研究対象に含めて作業を進めた。
イングランドでは総合制の「現代化」というスローガンの下に、スペシャリスト・スクールやシティ・アカデミーに代表される新しい学校種が数多く設置され、生徒の多様な適性に応じ、また親の学校選択を促進しようとする学校の多様化が推進されている。教育内容の特定領域を重点的に教育するスペシャリスト・スクールは現在では全中等学校の半数以上を占めるにいたっているが、中等学校の現実の格差を考えると、今後どの程度拡大が見込めるかが疑問視される。民間団体の経営参加により新たに半官半民の学校として設立されるシティ・アカデミーの設置をめぐっては反対論もある。
中等教育への進学に際して選抜試験は一般的には行われていないが、さまざまな形での選抜が事実上行われているという批判が根強い。特に宗教系の学校が採用している入学指針をめぐっては議論が絶えない。
これに対し、スコットランドとウェールズは総合制学校が一般的であり、従来選抜によって2種類の中等学校に進路が振り分けられていた北アイルランドでは選抜試験の廃止が実施されようとしている一方で、スペシャリスト・スクールの導入など新しい多様化の動きも見られる。
中等カリキュラムに新しく導入されたシティズンシップは青年の杜会的・政治的な意識を改善することを目的としているが、その効果のほどはまだはっきりしない。試験制度の改革をめぐる動きも選挙直前の政治情勢の影響で混沌としているのが現状である。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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