研究課題/領域番号 |
15330200
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
宮本 信也 筑波大学, 心身障害学系, 教授 (60251005)
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研究分担者 |
園山 繁樹 筑波大学, 心身障害学系, 助教授 (90226720)
篠原 吉徳 筑波大学, 心身障害学系, 教授 (10150054)
前川 久男 筑波大学, 心身障害学系, 教授 (50165635)
米田 宏樹 筑波大学, 心身障害学系, 講師 (50292462)
野呂 文行 筑波大学, 心身障害学系, 講師 (30272149)
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キーワード | 高機能自閉症 / 学習障害 / 注意欠陥多動性障害 / 発達神経心理学 / 小児精神医学 / 行動分析学 |
研究概要 |
本研究は、高機能自閉症、学習障害、注意欠陥多動性障害などの高次認知機能に障害のある児童生徒のもつ認知・行動障害に対する援助方法は、「小児精神医学」 「教育心理学」 「発達神経心理学」 「行動分析学」の多様な研究領域の視点から検討することを目的としている。今年度は、特に高次認知機能障害のある児童生徒に関して、1)教科学習と関係のあると考えられる認知的側面に関する神経心理学的研究、2)特に高機能自閉症の問題として指摘されている攻撃性に関する問題を、他者の言動に関する被害的受け止め方との関連性について検討した小児精神医学的研究、3)高機能自閉症における自立的課題遂行を促進するための指導条件を検討した行動分析学的研究を中心に実施した。神経心理学的研究においては、ストループ課題を用いて算数困難児の数処理の自動化に関する研究を実施し、それと発達との関連性について明らかにした。また同様にストループ課題を用いて、読み障害児の単語読みの自動化に関する検討も実施した。小児精神医学的研究として実施した高機能自閉症の攻撃性に関する検討については、周囲の言動を被害的に受け止める傾向が高い児童生徒においては、有意に高い攻撃性を示すことが明らかになった。最後に、行動分析学的研究においては、自己刺激行動に埋没してしまい周囲の大人の監視が存在しない状況においては学習の実施が困難な高機能自閉性障害の児童を対象に、セルフモニタリング手続きの効果を検討した。その結果、周囲からの監視がない状況においてもセルフモニタリング手続きを通じて、自律的学習が促進されることが明らかになった。
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