研究課題/領域番号 |
15330203
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
進 一鷹 熊本大学, 教育学部, 教授 (60124210)
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研究分担者 |
干川 隆 熊本大学, 教育学部, 助教授 (90221564)
古田 弘子 熊本大学, 教育学部, 助教授 (60315273)
緒方 明 熊本大学, 教育学部, 教授 (70169168)
高原 朗子 熊本大学, 教育学部附属教育実践総合センター, 助教授 (20264989)
肥後 祥治 熊本大学, 教育学部, 助教授 (90251008)
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キーワード | 特別支援教育 / トレーニングプログラム / コーディネーター / 意識調査 / 障害のある児童・生徒 / 教師 / 校内支援体制 / ネットワーク |
研究概要 |
本年度は、主に次の二つの研究を実施した。 1.特別支援教育を担うための教師に必要なトレーニングプログラム案の検討 研究分担者は、KJ法を用いて各人が感じている特別支援教育の教師に必要な項目を出し合った。その結果、1)支援の個別化の項目(診断基準や心理・教育的アセスメント、支援の技法など)と、2)支援のネットワーク化の項目(連携の仕方と必要性、教師のコミュニケーションスキル、学級での支援など)に集約することができた。支援の個別化の内容はこれまでの特殊教育で培ったノウハウに基づくものである。一方、支援のネットワーク化の内容は、今日の特別支援教育の流れを反映したコーディネーター養成につながる項目であった。 2.特別支援教育に対する意識と研修に関する基礎調査 1)特別支援教育に対する教師の意識調査 A市の小学校81校の通常の学級担任教師486人、特殊学級及び通級指導教室担当者136人に特別支援教育の取り組みに関するアンケートを実施した(回収率89〜92%)。その結果、通常の学級担任と特殊学級等の担当者の間で、文部科学省から出された報告書の理解に差があること、LD等の障害については理解しているが指導法の研修が必要なこと、さらに校内支援体制の構築の必要性も示された。 2)研修に対する基礎調査 熊本大学地域貢献事業による「特別支援教育・はじめの一歩」講座の参加者に対してアンケートを実施した。この講座は研究分担者が中心となり、本研究のトレーニングプログラムを予備的に施行したものである。アンケートの結果では、参加者の96%が参加して良かった、89%が期待した情報を得られたと回答した。この結果から本研究で検討しているトレーニングプログラム案の一部は、参加者にとって有用であることが明かとなった。 これらの結果を踏まえて、次年度では実際にトレーニングプログラムを実施し、その成果を検討する予定である。
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