研究課題/領域番号 |
15340010
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
吉野 雄二 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (00135302)
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研究分担者 |
中村 博昭 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (60217883)
山田 裕史 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (40192794)
平野 康之 岡山大学, 自然科学研究科, 助教授 (90144732)
土井 幸雄 岡山大学, 教育学部, 教授 (50015765)
伊山 修 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 助教授 (70347532)
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キーワード | 直既約加群 / 退化 / 可換環 / Cohen-Macaulay加群 / Gorenstein次元 |
研究概要 |
3次元3次のベロネーゼ部分環上のrigidな極大Cohen-Macaulay加群の完全な分類が完成した。この分類の過程で本質的に現れるある種の2次形式に理論的な根拠を与える圏同値についても、それを与えることができた。これらは、研究分担者である伊山修氏の高次元Auslander-Reiten理論を基礎にして、極大Cohen-Macaulay加群の安定圏における極大直交部分圏を考察することで得られる。また、この結果は代数幾何におけるrigidなベクトル束の分類や有限次元代数におけるrigidな表現の分類と深い関連があり、これら他分野に大きな影響を与えることが考えられるので、すでに種々の研究会においてその結果のアナウンスをしてきた。現在は、この結果について伊山修氏との共同研究という形で論文を執筆中である。 また、課題にあるモデュライの構成について、その局所的理論であるところの加群の変形の不変族について考察を始めたところである。与えられた加群について、その変形族を考察することは、ある種の関手を考えて圏論的に考察されるべきものであるが、古典的なSchlessingerによる関手のprorepresentability定理を使うことによって、この場合にはある種のパラメータ空間上に不変族が存在することが証明できる。このパラメータ空間を与える完備局所環の環論的性質を議論し、モデュライ構成の端緒とすることを考えている。この事情については明治大学大学院における今年度の集中講義において詳細な説明を行った。
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